タイトル未定
久しぶりの電話で、先週の社員旅行の話を聞いた。写真を色々送ってくれながら、楽しい話を聞いていたのだけど。送られてきた写真の中には前から話では聞いていた、仲のいい友達だという年下の彼女とのツーショット写真が何枚か送られてきた。私はやっとの思いで笑いながら、「クリスマス、上乗せ決定ね。」とだけ告げた。
以前から彼の話の中には何度か登場していた彼女は、どうやら私と似ている部分もあって彼の仲良しのグループの中の一員らしい。みんなに愛される、いじられキャラでギャグセンスも高くて面白い子ということは聞いていたけれど、ツーショットを撮るような、そんなことまでは正直想定の範囲外だった。しかも、私と出かけるときは彼がカメラをもって私を撮ることも、自撮りをしてくれることもほぼないのに、彼女との写真はどう見ても彼がカメラをもって自撮りをしているわけだ。
「なるほど、わたしは状況に腹が立っているのか。」彼の話の続きを聞きながら気が付いた。気が付いたことを伝えたけれど、彼は謝るではなく「5歳も年下に嫉妬しないの」とか「そんなに怒らなくても(笑)」とか、私の心を満たすようなことは言わなかった。
電話が終わって朝が来て、私は今日も仕事をしているわけだけれど、頭の中をグルグル回るのは、「なんで私はこんなにもよくわからない気持ちになっているのだろうということだ」った。心をぐちゃぐちゃとハンバーグの種を作るように混ぜられているような気持ちだ。私は一体、何が許せなくてこんなにもネチネチしているのだろう…考えて考えてたどり着いたことはたった一つだった。
写真を撮ってもらえないことよりも、私との自撮りを彼がしてくれないことよりも、なによりも「私は近くにいられない」という現実だった。そんなことを言っても仕方ない、泣いても叫んでも今すぐ触れる距離には行けない、明日も普通に朝がきて当たり前に仕事に行かなきゃいけないの。わかってるわかってるわかってる。そんなことなんてわかっているのだけれど、そんな現実が一番残酷だった。
どうしていいかわからないこんな気持ちとの向き合い方は、遠距離恋愛における永遠の課題なんだろうなとぼんやり思いながら、とりあえず仕事に戻ることにする。
たわごと。ひとりごと。今週末帰るまでになんとか穏やかな気持ちを取り戻したい。
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