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好きな小説家の書くエッセイは読まないし、好きな俳優はネット検索しない

私は好きな小説家ができると、その人の作品を全部読みたいと思う方だ。とりあえず気になるものを片っ端から読んでいく。

ただ、どれだけ小説が好きでも、好きな作家のエッセイは絶対に読まない。


妄想の読者「はは〜ん、エッセイが苦手なんだ!ファイナルアンサー!」

このスットコドッコイが!!!違うわい!

エッセイは好きだ。エッセイストの作品はよく読む。例えば椎名誠に、さくらももこ、原田宗則、土屋教授……好きな作家はおもしろ系ばかりだが、真面目なエッセイも読めば、芸能人のエッセイも読む。JAFメイトの松任谷正隆のエッセイが好きだし、最近はハライチ岩井のエッセイも読んでいる。

だが、好きな作家のエッセイは読まない。


これを決めるまでは散々読んだ。遠藤周作はギャップが大きすぎて逆に楽しめた。最近だと江國香織の初期エッセイが大変素晴らしく、作品の世界観を壊さないが江國香織らしい雰囲気にどっぷり浸れた。


脳内読者「エッセイ好きじゃん、読んでるじゃん!この嘘つき!」 

ええい!シャラップ!このおたんこなす!

最初から読まなかったわけじゃない!読んできた過程で悟ったのだ!

遠藤周作や江國香織のエッセイは楽しく読めた。それは、両者ともに小説の世界観が私の中で守られたからだ。しかし当たり前だが逆パターンも存在する。がっかりしたり、思っていたのと違うと感じてしまったり……そうなってしまうと最後、今まで好きだった小説の方にまで悪影響を及ぼすこととなる。 

小説を読んでいて「でもこんな素敵なことを書いてる人があんなことを……」などとエッセイの内容が頭をよぎるのは、正直最悪である。作者は悪くない。正直なエッセイを楽しく読むひともいれば、エッセイのおかげで小説を読み始めたり、作家の作品をより好きになることだってあるだろう。

私にだってそんな経験はある。だから小説家がエッセイを書くことを批判したいわけでは全くない。


これと根が同じ行動として、タイトルでも上げた「好きな芸能人のことをネット検索しない」というのがある。

「おっ、この俳優格好いいな」とネットに名前を入れたら『稽古嫌い』『女好きを公言』『マジックマッシュルーム』『モデル××と人前キス!』とか出てきたらげんなりするのだ。そんな情報は知りとうなかった!と、かつての加藤清史郎くんみたいな調子で叫んでしまうのである。

知りたくない。知ってしまえば最後「この人格好いいのに、マジックマッシュルームであんな痴態を……」みたいな目で見ることになってしまう。そうすると海で猿をしている真剣なときにも、こちらの脳内ではふっとマジックマッシュルームがよぎってしまうのである。言っておくが特定の俳優の話ではない。断じてない。


知りたくない。私は好きな人のことなど、何も知りたくないのだ。これからも好きでいたいから、知りたくない。

つまるところ私は人間を信用していないのだ。エッセイを読めばガッカリすると思っているし、ネットで検索したら悪評が出てくると思っている。相手は絶対に自分の期待を裏切るものと、心の底で思ってしまっている。「三次元は裏切る」が私の口癖なのだが、こんな思考をしているから俳優やアイドルに心酔したことがないのだろう。

実際の人間関係なら裏切られたって仕方ない。他人が思い通りになることはないのだし、もしなにかあったとしても見る目がない自分が悪い。リアルな人間関係は避けようがない代わりに、諦められる。

だが、作家や芸能人は所詮一方的な関係。つまりはこちらが情報さえ遮断してしまえば、知りたくない一面は避けられるのだ。清濁併せ呑むとは真逆の対応である。私の人間の小ささが光るね。こりゃ。

でも、他人を全て知る必要がどこにあるんだろうか。しかもネット上の真偽不明な情報ならなおさらほしくはない。

こうやって矮小な私は自分を守っているのである。だから、お願いです。私の好きな作家や芸能人の皆さんにおかれましては、ニュースになるような悪行だけは避けていただけると幸いです。こっちもN◯Kニュースになられると避けようがないので!よろしく頼みます!!!!



……ここからは記事を読んでくださった方への懺悔なんですが、最近わたくし演歌歌手の島津亜矢さんにハマっておりまして……あまりに好きすぎて、禁忌としている本人発信のblogに手を染めてしまったのです。でも、これが読めば読むほどいい人でねぇ、もう知れば知るほど亜矢さんが好きになってしまって。blogもやめられないし、このままではWikipediaを読んでしまうのも時間の問題。あぁ、亜矢さん……この私にこんな禁忌を犯させるなんて尊いお人……!!!


ってなってるわけですよ。へへへっ。

じゃあ今日の記事は一体なんだったんだ!って感じでしょうが、島津亜矢さんの人間性が素晴らしすぎて一人の偏屈な人間が少しずつ矯正されてる生々しい過程と思っていただけると助かります。あーん、亜矢さんのこともっと知りたいよ〜〜〜!これが芸能人にハマる気持ちなのね……。はぁ〜、恐ろしいわ、好きという感情は!!

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