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東京のラーメン/醤油ラーメン5撰/麺処 ほん田

東十条/麺処 ほん田

東十条駅は細長い。
王子側に降りるのと赤羽側に降りるのでは全然違う駅。
駅構内を通れば訳ないのだが、一旦構内から出てしまうとかなり回らなくてはならない。
その王子側。
駅を出てすぐ左手に坂道がある。
その坂を下ると黒松で有名な草月が左に見える。
そのまま王子方面に進むとその店はある。

麺処ほん田。
この東十条ではや10年営業を続けている名店だ。
まずは語るにあたって一番に挙がるのが━━━━

行列の長さ。

昼営業11時半〜15時。
少なくとも5人。
ピーク時には20人超並ぶ超ド級の行列店だ。
イベントともなれば40人くらいの並びは当たり前で。

しかし運がよく、ボクはこの店の近所に居を構えていた時期がありその行列を見極めることがある程度出来る(酷いときはタイミングを見計らい過ぎて一週間入れなかったりもするが……)

この東京オススメラーメンを書くにあたってなるべくなら行列がキツ過ぎる店は書かないつもりではあるがこの店だけは外せないので敢えて書いていくとする。

まず、並ぶ前に食券をあらかじめ買い求める。
そしてから行列の最後尾につくとスタッフの方が食券を拝見しに来てくれるので渡す、といった手順からはじまる。

あとは、暖簾の奥から呼ばれるまでひたすら待つだけ。
昼営業は特に行列が出来る。
夜営業は昼ほどは並ばないのが特徴だ(でも並ぶ時は一時間とか普通に待つが)

カウンターへ通されると分かることだが、とりあえず若き店主である本田さんがイケメン。
手際よくラーメンを作っている。
この店はどのラーメンを食べてもクオリティが素晴らしいのだが、ここは敢えて醤油を推したい。
推したいったら推したい。
自分の友人が地方から出て来ようモノならまずここの醤油を紹介するほどだ。

特製手揉み中華蕎麦(醤油/手揉み麺)
¥970

このスタンダードでいてただモノではない丼構え。
麺は手揉み太麺か細麺を選べるが、

醤油は手揉み太麺を強く推す。

丁寧に手で揉まれた薄い麺帯の平打ち麺だ。
歯応えとすすり応え共に物凄く良い。
醤油スープを麺の凹凸が良く巻き上げる。
鶏主体でキレイに引かれた清湯にしっかり吟味し、ブレンドされた醤油ダレ。
そして色々な要素が複合し複雑な香味油の佳き風味。
一口食ってみれば分かるが相当癖になるパンチがある。

醤油なのにパンチ?
とか思うかも知れないがかなり衝撃は強い。
しかし、後味からしてみるとさっぱりとした醤油なのだ。
鼻から抜ける風味が堪らない。
背脂や駒ネギなど、しっかりと拘った配置で見事な一杯に仕上げている。

そして、この特製の吊るし窯に吊るして直火焼きされた燻香の強いバラチャーシューが香り豊か。
歯応えも煮豚とは違いさっくりとしていてとても美味い。
窯に吊るし、油が滴り落ち揮発した煙で燻製となりとても香ばしいのだ。
その香りがスープにも落ちて深みが増す。
良いところづくめである。

そして肩ロースのレアチャーシューだ。
低温度処理されたあと、オーブンでしっかり火入れをしてある。
今やラーメンにレア調理されたチャーシューはよく見る光景になったが、
まだレアチャーシューが日本に出回ってない頃からコレを出しているから驚く。
そして、そのクオリティは今も上がり続けている。

メンマは細切りで柔らかく程よい噛みごたえのあるモノ。
味もしっかり染みている。

味玉のレア度もラーメンを食い歩いていない方々ならば驚くほどレアできれいな黄身が溢れ出す。
このバランスが良い。

と、言ったようにあーコレコレ。
あーこういうのが食いたかった、が食える醤油ラーメンなのである。
東京で醤油ラーメンを食べるならまずココ。

もちろん塩や他のラーメンも美味しいので紹介していくとしよう。

特製中華蕎麦(塩/細麺)
¥970

塩は細麺を推す。
無論手揉みで食べても美味しいが、塩の繊細な部分を手揉み麺が食ってしまいどうしても麺に意識が行きがちになる。
この細麺ならば丁寧に仕上げられた塩ダレや鶏をダイレクトで感じられるスープを余しなく楽しむことが出来ると思われる。

無論、特製にすれば吊るし焼きやレアチャーシューも楽しめる。
キレのあるさっぱりとしたラーメンが食いたい場合はこちらを薦める。

特製濃厚豚骨魚介ラーメン
¥980

所謂、またおま系。
だがハイブリッドである。
ゲンコツと背ガラ中心で引かれた豚骨に鶏ガラ、そして様々な節や煮干しのコクをプラスしたこっくりとした超濃厚なラーメンだ。

こちらはデフォルトで太麺である。
手揉みなどの麺にも変えることが出来るがこの太麺のバランスが一番だろう。
寒い冬に食べたい一杯だ。

味に変化を加えるニンニクの辛味噌がまた良い。
溶かしながらズルズルと頂く。

このスープと吊るし焼きの燻香がひどく合うので是非こちらも食して頂きたい。

濃厚昆布水の淡麗つけ麺

ラーメン紹介記事でつけ麺を紹介とか反則だなんて言わないで。

この濃厚なガゴメ昆布水に浸かった心の味製麺の細麺を見てくださいよ。
このまま頂いても出汁が効いてて美味い。

そいつを濃厚でキレのある醤油つけダレにつけて頂く。

これが夏の風物詩!
なんていってたが、最近はレギュラー化しつつあるので冬でも楽しめる。

しかも麺を大盛りにするとつけダレがお変わりできる。
なので醤油と塩の二種タレを両方味わえるのでかなりオススメだ。

塩もエン味豊かでキレがありとても美味い。
本当に美味い。(って醤油紹介記事だというのに……)

最近は水曜日限定で煮干しそばや味噌ラーメンなど変わり種な限定もやっているので目が離せないこと火の如し。

こんなヤバげなブツもたまに出してます……

兎に角、味にはストイック!!!

たらふく飲んだ後の〆にも無論もってこいである。

営業時間

11:30~15:00/18:30~22:00

 月・木11:30~16:00

※売り切れ次第終了


定休日

無休

座席

カウンター9席

備考

非常にキツい。
一時間は見ておくべし。
麺処 篠はらはこの店出身。