世界文学十傑

おいおい追記していこうと思うが、今回は、とりあえず思い浮かんだものを羅列しておこう。

・大江健三郎「万延元年のフットボール」
・サルマン・ラシュディ「悪魔の詩」
・ジャン・ジュネ「恋する虜」
・ナギーブ・マフフーズ「バイナル・カスライン」
・ウィリアム・バロウズ「裸のランチ」
・ブレット・イーストン・エリス「アメリカン・サイコ」
・ギュンター・グラス「ブリキの太鼓」
・ヘンリー ミラー「北回帰線」
・バーナード・マラマッド「フィクサー」
・ジーン・ウルフ「新しい太陽の書」

大江健三郎は、ほんの10代の頃から天才と称され、20世紀の日本文学において、もっとも影響力のある作品とされる「万延元年のフットボール」をで生み出したのが30歳のとき。70をこえてもなお「水死」のような、ちゃんと粘りのある佳作を書いているのであって、ゲーテやウェルズ並みの絶倫ぶりで、世界文学レベルでいっても、現代ではちょっと比肩すべき存在が見当たらない。「万延元年~」は、はたちごろに読んだのだが、好き過ぎて、講談社文庫を、風呂用と、普段用の二冊を持っていた。この作品は登場人物全員、頭がおかしい。哲学的要素が複雑に織り込まれており、政治的にずいぶん過激なメッセージが含まれている。以降の連作にも登場する四国の山の中の一族の物語は、わたしの生い立ち(阿蘇です…)ともみょうに共鳴し、ド嵌りしたわけである。逆に、都会出身の人はそこまでは入ってこない?かもな、と思ったりもする。

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