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#100 自己確立の鍛え方

気がつくと100日目を迎えていました。アウトプットすることで、インプットの量の多さに驚いています。その中でも最近よく自己確立という言葉に出会います。コーチングでも自己基盤の確立がありますが、次なる成長に向けて自己確立をどのように鍛えていけば良いのかを考えてみたいと思います。

自己基盤というのは「人間力」とも言える、人格のベースになるもので、実践的な手法やスキルに目がいきがちですが、下記画像でも分かる通り、より良いコーチングをするためには「技術」はもちろんのこと、根本には「相互の信頼関係」「コーチングマインド(姿勢)」「自己基盤」にあるという考え方です。したがって、どれだけ技術面に習熟したとしても、マインドや自己基盤が確立されていなければ、質の高いコーチングセッションをすることはできないという考え方です。

何でもそうですが、結局はその人の人柄に尽きるのかも知れません。
自己基盤も然り、自己確立も「スキル」「実績」などの表面的なものだけではなく、武道の鍛錬に近いものだと私は考えています。そこで、武道についても少し触れてみたいと思います。

武道は、本質的には戦闘の技術です。戦場の白兵戦や(武士の)日常生活中の不意打ちなどのシチュエーションで、いかにして敵を倒し、自分の身を守るのかという戦闘技術・兵法です。しかし、平和な現代社会を生きる私たちにとって、戦闘技術を高めるよりも護身という意味では役立つこともあると思います。
現代社会における武道の目的をお手本にした場合、全人格的な成長につながると考えています。では、何をお手本に全人格を高めていけばいいでしょう?

半ばは自己の幸せを、半ばは他人の幸せを

ご存知の方も多かも知れませんが、少林寺拳法の目的や方針が参考になると考えています。少林寺拳法は1947年、宗道臣によって創始された教え・技法・教育システムによって自信と勇気と行動力、そして慈悲心をもった社会で役立つ人を育てる『人づくりの行』です。頼りにできる自己を確立し、人間同士が援け合い、共に生きるための道を説いています。

自己確立と自他共楽

「自己確立」とは、本当の強さをもった頼りになる『自分』になること。
「自他共楽」とは、自分も幸せになるよう努力すると同時に、他の人の幸せも考えていこうとすることです。強い人が弱い人を助けながら、お互いが幸せに暮らせる社会をつくることをめざしています。

自己確立とは、日々の修練により、昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分と、決して他人と比べるのではなく、少しでも己自身をよりよく変革していくことこそが最も重要なことであり、その積み重ねが技術の上達(向上)になり、自信の裏付けにつながっていくのでしょう。しかし、単に揺るぎない自信の下に自己確立さえすれば修行が完結するわけではなく、日々真摯な気持ちと誠実さを忘れず修行を重ねることにより相手のことを心から思いやることのできる自他共楽の道へとつながっていくのでしょう。
自利と利他が一体であるように、「自己確立」と「自他共楽」も一体であり、究極は「自己確立」=「自他共楽」となるのでしょう。

自己満足

揺るぎない自信が身についたことにより、己自身の修行が完結したと勘違いしてしまうことがあります。映画「カンフー・パンダ」に登場するタイ・ランがそれに近いでしょう。自信や強さなどは、時に自己満足でしかなく本当の「自己確立」ができたとはいえないでしょう。
学びには終わりがなく、生涯を懸けて常に自分自身と向き合い、そして見つめ直していくことこそが必要なのでしょう。開祖宗道臣禅師が常日頃、事あるごとに「一生が修行である」と言われていたことの本意はここにあるのでしょう。

共に生きる、共に育つ

人は、何らかの商品やサービスのおかげで、生活できています。
共に生きていることに感謝しつつ、自分の役割を担っていきたいです。
自力の中の他力であり、他力の中の自力であると言われているように
自分がいるから相手も成長し、相手がいるから自分も成長できると言えます。

自分のことを一番知っているようで、もっとも知らないのが自分ということでしょうか?
今回で、「半ばは自己の幸せを、半ばは他人の幸せを」という新しい言葉を知りました。

昨日より今日が良くなっていますように
godaigenso

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