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#57 どうやって、それを伝えるのか?

素晴らしい製品であればあるほど、「これなら絶対に売れる!」「一度使ってもらえれば分かる」と考えます。

気持ちは、とてもわかります。開発に携わった方なら、こんな風に考えて当然です。時間と情熱を注いだ本当に良い製品やサービスを開発したのだと思います。

しかしそれでは、消費者には伝わらないんです。
わかってほしいと思うほど情報が増え、時には自己中心的で押し付けになったりします。

では、どうやって、それを伝えるのか?
共感を呼ぶことができるのかを
考えてみたいと思います。

Apple製品に学ぶ

Appleがつくる製品は、カッコいい。特に伝え方がカッコいいです。
TV CMもそうですが、1984年に発売されたMacintosh、 1997年のキャンペーンスローガンThink differentについても、社内でより強化されるべきだと考えていた哲学を、キャンペーンに反映させて展開していました。

初代iPhone登場の時も、「タッチ操作 iPod、革命的携帯電話、画期的ネット通信機器、お分かりですね?」と
歴史的革新的な瞬間を演出しました。

ジョブズが初めてMacBook Airのラップトップを発表した時にも、その伝え方にこだわっていました。

当時の、ラップトップと言えば、重くて分厚くて、見た目のゴツゴツしていて、持ち歩きたいとは思いませんでした。
一方で、MacBook Airは、とても薄くて見た目もスタリッシュ。
機能だって最高に素晴らしいし製品でした。

そんな素晴らしい製品にも関わらず、
ジョブズは、「どうやって、それを伝えるのか?」に
こだわりました。
そして、ご存知の通りMacBook Air
紙封筒から取り出して
「世界で最も薄いラップトップです。」と披露した。

それを見ていた人々は、一気に心を奪われたのです。

いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ
スティーブ・ジョブズ

結果、MacBook Airは、初年度には972万台、2010年のモデルチェンジで1,366万台、そして2015年には2,059万台にまで成長を遂げ、過去最高を記録ました。

その要因は、製品が素晴らしかった以上に、「伝え方が素晴らしかった」と言う人が多いことから、十数年たった今でも、人々の脳裏に焼き付いているのでしょう。

新製品のプレゼンであるだけなのに・・・・・

世界最高の製品を作ったジョブズでさえ「それをどうやって伝えるか?」に全身全霊を注ぎました。

いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ
スティーブ・ジョブズ

洗練を突き詰めると簡潔になる

ジョブズは、スライドだけでなく製品説明の言葉にも簡にして要の説明をしていました。

ツイッターにも投稿できそうな文字数です。

ipodの発表の時も「1000曲をポケットに」と
表現しました。
もし、「5ギガバイトをポケットに」と言われても、
何だそれ?と思う人も1000曲と言われれば、
音楽を今までとは違う形で楽しめることがわかります。

簡にして要の説明ができないのは、十分に理解できていないからだ。
アインシュタイン簡素性理論

数字をドレスアップする

次のiPhone3Gの登場では、「速度は2倍、価格は半分」と表現しました。
そして、発売から200日目のiPhoneに対しても

「今までに売れたiPhoneは、400万台。嬉しいね〜。400万台を200日で割ると、1日平均2万台売れたことになる」と、そして「この短期間で20%近い市場シェアを獲得した」とたたみかけました。

発売から90日間という短期間でここまで来たことと、数字を使うことにより、この実績がいかに凄いことなのかが明確に分かりました。

今回、気づいたことは、主役は製品であること。

相手に届くメッセージで、
情報は必要最小限であること。
数字を文脈に入れること。

シンプルイズベスト!

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

godaigenso

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