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<連載>OM と旅する鉄道情景(第2回/高屋 力) GROUP K.T.R

北九州の隠れた名所「くろがね線」を訪ねて

●くろがね線とは?

くろがね線とは、福岡県北九州市の日本製鉄が運営する専用鉄道です。
八幡地区と戸畑地区を結ぶ総延長およそ6kmの路線で、かつては複線でしたが、現在は輸送量も減り単線化されています。
JR 貨物や他の鉄道路線との運用上のつながりも無く、ここでしか見られないオリジナルの機関車や貨車が活躍しています。さらにここの路線は「時刻表」というものが存在せず(内部では存在はしているのかもしれないですが非公表のため)、いつ走るのか分からない極めて撮影の難しい路線になります。

●運行状況がわからないので…とりあえず行ってみる

調べても運行状況はわからないので、撮れればラッキーくらいな感じで、とりあえず戸畑側のヤードに向かいます。

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

小さい機関車が入れ替え中。
さらに側線には荷物を積んだ貨車がスタンバイ。
これは期待できそうです!
もちろん敷地外から金網越しで撮影。金網の上、間から線路界隈を切り取るには、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROが威力を発揮します。コンパクトなのに35mm換算で80-300mm。望遠側が300mmまであるのと、開放F 値がF2.8 なので、とても機動性が高いお気に入りのレンズです!

●いよいよ主役登場!

待つ事数十分。トンネルの奥からディーゼル機関車の音とヘッドライトの明かりが!!

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

いよいよ姿を表した貨物列車!
ここでは、貨車にブレーキ管が引き通されてない関係で、停止時のブレーキ力を得るために、プッシュプル(貨車の前後に機関車を連結する)での運行形態になっています。
プッシュプルの運行形態自体はそんなに珍しくはないのですが、なんとここでは…ディーゼル機関車と電気機関車のプッシュプルを見ることが出来ます。

まずは「D.704」と書かれたディーゼル機関車が先頭でやって来ました。
どこか日本離れしたデザイン。
後ろに続く貨車は、黄色い防水フードの付いた貨車が数両。その後ろにフードのない無蓋車が数両。

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

空荷の貨車が続きます。
そして…

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

もう1 両の機関車。
「E.8501」と書かれた電気機関車が最後尾に連結。住宅用のクーラーの室外機がなんともいえません(笑)。
この写真は少し斜めに構えて機関車の躍動感と存在感を強調してみました。どうしても金網越しの制約のあるポジションからの撮影のため、フレーミングが難しく、ごちゃごちゃした構図になってしまうので…

さらにアートフィルターの「ジオラマⅡ」を使用。
架線柱などの左右の不要な部分をぼかすことにより、機関車をより強調出来たかな?と思います。

鉄道写真にアートフィルターを使うのは、邪道!って思われがちですが、わたしは、いろんな表現方法があっていいと思っています。
もちろん…きちんと水平で、順光で、最後尾まで車両が綺麗に入っている写真も、わたしも撮影しますし鉄道写真界にとってもそれはとても大事なジャンルと思っています。そんな中で、自分の世界(オリジナリティ)を模索するのも、また楽しいと思います。
鉄道写真でアートフィルター、ぜひ試していただきたいと思います!

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

戸畑側のヤードに到着。すぐに切り離しが始まります。

●折り返し列車を別ポイントで

到着後すぐの切り離し作業を見て、折り返しの列車は意外とすぐに走るかも?と思い、場所を移動します。
次にやってきたのは住宅地の中の切り通しの区間。予想通り、程なくして折り返しの列車がやってきました!

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

かつての複線用地は大きなパイプが敷設されています。

OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

今度はディーゼル機関車の方が最後尾です。
どちらの機関車も、住宅街を走る事から足回りにカバーがついたりと、防音対策が施されています。
これらの機関車、末長く活躍してほしいところですが、製造からもうすぐ50 年。
ドイツ製の機関車に置き換えられるという噂が出てますが…
果たしていつまで元気な姿を見せてくれるのでしょうか?

筆者紹介

高屋 力 (タカヤ リキ/Riki Takaya )

1974年 京都生まれ。幼年期より鉄道に興味を持ち写真を始める。 フォトスタジオで6年間勤務。1998年独立「フォトオフィス高屋」を設立。現在に至る。 営業写真、商業写真の他にフォトコンテスト審査委員長、鉄道イベント、写真教室、高等学校写真部特別講師などでも活躍。 ライフワークとして抒情的な鉄道風景を表現すべく全国を放浪中。
公益社団法人 日本写真家協会(JPS) 会員
日本鉄道写真作家協会(JRPS) 会員


※GROUP K.T.Rとは、このnoteを担当する「鉄道を愛し、OMを愛する」3人のフォトグラファー牧野和人、神谷武志、高屋力の名前のイニシャルから取った頭文字です。
グループの首謀者神谷の準地元であり、OM SYSTEMの地元でもある「京王線」の旧社名をリスペクトした名称でもあります。今後もさまざまな鉄道ネタをご紹介していきます。どうぞお付き合いの程、よろしくお願いいたします。


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