春日良一

上智大学哲学科卒。体協、JOCを経て、スポーツコンサルティング会社「ゲンキなアトリエ」…

春日良一

上智大学哲学科卒。体協、JOCを経て、スポーツコンサルティング会社「ゲンキなアトリエ」を設立。同代表。スポーツイベントプロデュース、アスリートサポートを手掛ける。メルマガ「スポーツ思考」を主筆。五輪専門家としてテレビ出演、執筆にも活躍中。

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スポーツ思考録 批孔 子曰く、未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らんや。スポーツ思考曰く、死を知りて生を知る。未だ死を知らず、焉んぞ生を知らんや。スポーツとは死の学習の場である。故に生を知る場となる。孔子はスポーツを知らぬ。スポーツ音痴という他はない。 明日香羊

    • セバスチャン・コーの勇足〜オリンピックのアピアランスマネー〜

      アピアランスマネーという言葉をご存知だろうか? 1984年ロサンゼルオリンピック開催前にメディアを騒がせた言葉だ。出場する(appear)ことによって得る対価としての金銭のことである。 当時、五輪にプロの選手の出場を可能にするかどうかで国際スポーツ界はもめた。1980年に国際オリンピック委員会(IOC)会長となったサマランチは五輪のプロ化に舵を切ろうとしていた。 日本でもアマチュアリズムの権化が健在し、議論は白熱した。 しかし、サマランチは最後の砦は用意していた。たと

      • ウクライナ戦争を止める秘技〜ロシア選手のパリ五輪開会式入場行進〜

        国際オリンピック委員会(IOC)は去る3月19日と20日にローザンヌで理事会を開き、来るべきパリオリンピックの選手参加資格について幾つかの重要な決議をした。中でもロシアとベラルーシの選手の開会式入場行進を認めないことを決めた。これには私自身も驚いた。 2022年2月24日、ロシアはウクライナに侵攻し、ベラルーシはそれを支援した。オリンピック休戦を破った。IOCはロシアとベラルーシに制裁を発令、当該国を代表する選手の国際大会参加を認めないことを骨子とした。 終戦の兆しも見え

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          eスポーツとオリンピック

          eスポーツのファンは世界で30億人以上だといわれています。しかしeスポーツはスポーツなのか?この巨大な市場はオリンピックにとっても無視できません。 eスポーツとは何か、スポーツとは?オリンピックとは?今一度考えてみなければなりません。皆様はどう思われますか?

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        スポーツ思考録 批孔 子曰く、未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らんや。スポーツ思考曰く、死を知りて生を知る。未だ死を知らず、焉んぞ生を知らんや。スポーツとは死の学習の場である。故に生を知る場となる。孔子はスポーツを知らぬ。スポーツ音痴という他はない。 明日香羊

          アカデミー賞授賞式が描き出した差別〜ミッシェル・ヨーはオリンピズムを示したが〜

          私は第七番目の芸術のファンである。そんな私が最近最も関心を持って劇場に出かけたのがヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」である。一度では満たされず二度も劇場に足を運んだ。 役所広司が第76回カンヌ映画祭で主演男優賞に輝いた作品である。公衆トイレ清掃員の何げない日常を映し出すだけなのにそこに人間の日常の静寂とその日常を祝福する木洩れ陽がある。その清貧なるテンポとリズムが魂に染み込むようで忘れられない映画となった。この作品の良質なヒューマニズムをカンヌは理解した

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          日本スポーツ列伝:ミスター卓球「荻村伊智朗」後編

          ミスター卓球「荻村伊智朗」の後編です。前編をご覧になってない方はまず前編からご覧ください。世界卓球2024団体戦女子決勝で日本は中国と名勝負を繰り広げました。この歴史的名勝負は「ミスター卓球:荻村伊智朗」が築いたとも言えます。後編では卓球を通じた世界平和への荻村の貢献について語ります。

          日本スポーツ列伝:ミスター卓球「荻村伊智朗」後編

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          日本スポーツ列伝:ミスター卓球「荻村伊智朗」前編

          世界卓球2024団体戦女子決勝で日本は中国と互角、時にはそれ以上の名勝負を繰り広げました。この歴史的名勝負は「ミスター卓球:荻村伊智朗」がいなければなしえなかったと思います。何故ならば中国卓球界の礎を築いたのが荻村であり、日本卓球界の礎を築いたのも荻村であるからです。 まずは前編をご覧ください。

          日本スポーツ列伝:ミスター卓球「荻村伊智朗」前編

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          ダナンのオリンピックシンボル〜選手強化から休戦への祈り〜

          私は2月ダナンにいた。ちょうどテトと言う旧正月の期間だった。正月休みで休んでいる店もあり、静かなリゾート地の佇まいを楽しんでいた。久々のゆったりとした時間を過ごそうとしていた。ふとホテルの高層階から街並みを眺めた。 えっ?五輪のマークが見えた。五輪の仕事を忘れようとしたのだが、無理だった。五輪が付いている建物があるなんて。何なのか?確かめずにはいられなくなった。 その場所に目星を付け、ホテルから20分くらい歩いただろうか?ビーチ沿いの舗装道路とは違い、整備されていない通り

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          AFCアジアカップ2023イランに敗退の責任は?日本サッカー協会に物申す!

          AFCアジアカップ2023がイランに敗退しました。敗退直後多くのメディアでは責任論が討議されたが、その根本的原因を追求するものは少なかった。日本サッカーの奢りを砕いたイラン戦について考えます。

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          日本スポーツ列伝:日本サッカーの礎を築いた男「岡野俊一郎」後編

          日本のスポーツに貢献した人物シリーズ第1回「岡野俊一郎」の最終話です。ここでは岡野さんが最後に遺し春日氏が感銘した言葉について述べます。 岡野さんが後世に伝えたかったこの言葉の意味をJOCや日本のスポーツ界が真摯に受け止めていれば東京五輪汚職や一部の日本のスポーツ界に蔓延る金権体質はなかったでしょう。

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          日本サッカーの奢りを砕くイラン戦の敗北〜アッラーへの祈りと理念なき闘い〜

          日本はアジアカップ2023に優勝をかけて臨んだ。しかし、準々決勝、イランに敗北を喫した。日本人のみならずサッカー日本代表を愛する多くのサッカーファンがどん底の落胆にある。 サッカー日本代表OBたちのYouTubeChannelに寄せられた声が心に響きどうしようもなく筆を執った。 中でも「どれだけ個で選手が成長しても監督レベルが低くすぎて可哀想というか悲しかったです。後半は我が子がいじめられているのに誰も助けてくれない気分でした」という言葉が切実であった。 この責任は全て

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          ユースオリンピックの意味〜小平奈緒と李相花の抱擁〜

          2018年平昌五輪、スピードスケート女子500メートル。小平奈緒はライバルの李相花(イ・サンファ)に勝利した。しかし、勝利以上の何かをその戦いは表現した。当時をスポーツ思考の記述で振り返る。私はこの場面を江陵駅のロビーのモニターで見たのだった。 https://genkina-atelier.com/sp/index.php?cmd=edit&page=QBlog-20190711-1 小平奈緒が李相花とのスピードスケートを通じた友情を示し、韓国の人々の心も動かした瞬間があ

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          日本スポーツ列伝:日本サッカーの礎を築いた男「岡野俊一郎」前編

          日本のスポーツに貢献した人物シリーズです。このシリーズは実際に春日が出会い感銘を受けた方々を体験を元に解説いたします。第1回は今日の日本のサッカー界の礎を構築した岡野俊一郎さんを取り上げます。前編、中編、後編と3部で構成いたしますが、今回は前編になります。

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          日本サッカーの忘れ物〜ベッケンバウワーの死とイラクがくれた敗戦〜

          「最強の日本代表」「優勝しかない」「どんな形でも点が取れる」一昨年のカタールW杯以降の日本サッカー代表サムライブルーへの評価は盤石に思えた。サッカー専門のfootball channelですら「史上最強の日本代表は? アジア杯歴代ランキング1位。W杯から続く快進撃! かつてないほどの選手層」との見出しをつけるほどだ。 サッカーファンのみならず、常々日本の弱さを上げ膳据え膳でカバーしたり、あるいは手のひら返しで蔑んできたサッカー専門家たちも、AFC アジアカップ カタール 2

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          大谷翔平さんはすごい!

          大谷翔平さんはすごいと思います。 何故なら真のスポーツのあるべき姿を具現化しているからです。それも自然体で・・。スポーツの魅力は明るい未来を感じ取り前へ進む意志が人々の心の中に芽生えることです。 これはオリンピズムの真髄でもあります。真にスポーツを愛する者は平和を愛する者であり、真に平和を愛する者はスポーツを愛する者であります。 2024年はオリンピックイヤー。オリンピックが平和への礎であらんことを願います。

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          2024年謹賀新年

          謹賀新年。 2024年はオリンピックイヤーです。ウクライナ戦争、ガザ紛争が続いている暗雲の世界にオリンピックの休戦思想が光をもたらすことを願います。 その為には「温故知新」。オリンピズムの原点に立ち返り、新たな知を得る1年にしたいものです。今年もよろしくお願いいたします。

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