仏さま、マジ卍! 第2話「インターン先はブラック企業!?」#創作大賞2024 #漫画原作部門



「で、でも… 俺、特にやりたいこともないし…」


アイムの申し出に、戸惑いを隠せない太郎。


3ヶ月もの間、自堕落な生活を送ってきたせいで、何をすればいいのかすら分からなくなっていたのだ。


「おいおい、せっかく仏様が願いを叶えてやるって言ってるんだぜ? もっとこう、ガツガツした欲望を出せよ!」


アイムは呆れたようにため息をついた。


「だって… 就活しても、どこも受からないし… 彼女にもフラれたし…」


「あー、だからって、そんなネガティブオーラ出しまくってんじゃねーよ! もっと、ポジティブに、前向きに生きろっつーの!」


アイムは、太郎の頭を小突いた。


「…痛いっす…」


「よし、分かった! オレが、お前の背中を押してやる!」


アイムはニヤリと笑うと、ポケットからスマートフォンを取り出した。


「えーっと… 『ブラック企業 求人』っと… お、あったあった!」


「ブ、ブラック企業… って、ちょっと待ってくださいよ! なんでそんなものを…」


「心配すんなって! ブラック企業でみっちり修行すれば、お前のカルマも浄化されて、運気も上昇間違いなしだぜ!」


「そ、そうなんすか…? でも…」


「いいから、いいから! はい、これで応募完了っと!」


アイムは、太郎の抗議を無視して、スマホの画面をタップした。


そして、その瞬間… 太郎のスマホに、企業から面接の連絡が届いた。


「え…? うそ、マジかよ…」


あまりの早さに、太郎は言葉を失った。


「ほら見ろ! オレ様にかかれば、こんなこと朝飯前だぜ!」


アイムは、得意げに胸を張った。


こうして、太郎は、アイムの力で、超ブラック企業「鬼ヶ島商事」の面接を受けることになったのであった…。


(つづく)

 #創作大賞2024 #漫画原作部門

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