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世界地図は、地政学そのもの!

日本の小学校の世界地図は、日本を中心に左側アジア、ヨーロッパと続き右側に太平洋があり、その先にアメリカが描かれています。残念ながら世界地図はそれだけではないのです。

世界地図の標準
一般の世界地図は、次のように大西洋が中央にあり、日本は、地図の右端の島国で、位置的には「極東」として表現されています。

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わたしは、アメリカで、友人の子供と一緒に小学校に行き、教室の壁に世界地図が貼ってあるのを見た覚えがあります。その地図を見たとき最初はちょと違和感を覚えました。今まで慣れ親しんでいた地図とは違っていたのです。その地図で日本はどこなんだと探して見ると右端にあり、そうかこれが日本はFar East(ファーイースト)にあると、言われている所以であることを!
何処を視点にして地図を見るかによって違う世界観を持つようになることが、地政学の最初の一歩であったのかもしれません。

日本の近代化と地政学
日本の江戸後期から明治に架けての近代化の時代は、ヨーロッパの列強国がアジアへ有無を言わせず植民地化し領土拡大の野心を持って占領し、その地域の資源等を自国の繁栄に繋げる活動を行っていました。日本は、列強に追いつくべく富国強兵策によって国の安定を図り、植民地にはならずに済みました。
しかし日本も、列強と同じようにアジアの国に資源を求めて侵略をしてしまいました。中国に満州国という傀儡政権を作り、多くの日本人が新天地での活躍の場として広げていきました。最終的にはアメリカ、ロシア等の利害の衝突が起こり第2次世界対戦に進み、日本は負け領土を失うことになりました。沖縄は返還されましたが、未だ北方4島はロシア領となっています。

私の地政学

 わたしの記憶の中に1982年のフォークランド紛争があります。紛争に至る経緯は詳しくは分かりませんが、イギリスとアルゼンチンの間で3ヶ月の戦闘がありイギリスの勝利で終わりました。
当時のイギリス首相マーガレット・サッチャーは「鉄の女」と呼ばれ首相としての世界の評価を高めました。当時は、現在ほどネット社会が行き渡っておらず、得られる情報も限られたものなので紛争に至る真相はハッキリしていなかったと思います。ただ重要な点は、国家にとって、領土が如何に大切なものなのかを知らしめることになったと感じています。

今ある危機と地政学リスクについて
現在の米中関係は「米中冷戦」として世界の紛争リスクの要因を高めている現状があります。
中国の指導部は、如何にして自国の繁栄、国益に繋げるかを考えていると思います。それが中国共産党支配の崩壊、それに続く中国崩壊を防ぐ大きな命題だからと思います。
中国の経済発展、海洋覇権には、太平洋への進出は絶対に確保しなければならず、進出出口の「日本列島、沖縄、先島諸島、台湾」と続くラインが障害になっているのが、何とも悩ましいのがわかります。その苛立ちが尖閣諸島への中国船の領海侵犯として行動に現れているのでしょう。
米国が、米中関係をグローバルな視点で、国際協調を掲げその路線で中国を封じ込むことが出来るかにかかっているように思います。

youtubeの紹介「中国は、日本の領土を守る本気度を確認している」

最悪なシナリオ!

中国が、将来台湾に対し国内問題として介入してきたとき、アメリカ、日本がイギリスのサッチャー首相のように毅然とした態度で中国に臨み、対応できるかが問われるのではないか。
悲しいかな、アメリカ本国は中国から遥かに遠いが日本は火の粉をかぶる位置にあることを忘れてはならない。

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