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消費税-税抜方式-

消費税は日ごろから、なじみ深い税金の一つです。コンビニでの日常的なお買い物のような商品代金であるとか、美容院やレストランでの食事といったさまざまなサービスに対して、消費税をプラスして支払っています。

このように消費税は、商品やサービスを消費する消費者が負担する税金です。負担するというのは、支払いをするという意味です。

では、その消費税を税務署に納付しているのは誰でしょう?

ワタシたち消費者は、お店に商品代と合わせて消費税を支払っていますが、納付はしていないですよね?

実は、納付しているのは、商品製品やサービスを提供しているお店や会社になります。

消費税は、税金を負担する(支払う)人と納税する人が別々なんですね。

皆さんは今、お店や会社の立場で取引を記録する方法をベンキョーしています。日ごろ消費者として支払う立場は今、ちょっと横に置いてアタマを切り替えてくださいね。

消費税の記帳方法には2種類あります。①税抜方式と②税込方式といいまして、初級・3級では税抜方式をベンキョーします。(税込方式は2級の範囲です)

記帳方法-税抜方式-

税抜方式(ぜいぬきほうしき)とは、商品・サービス代とは別に消費税を記録する方法をいいます。

具体的に取引で見てみましょう。

登場人物は、①当社②仕入れ先であるうさぎ商店③消費者であるリスの三者です。この三者間で次のような取引がありました。

・当社は、うさぎ商店から商品10,000円を仕入れて、現金で支払った。
・当社は、りすサンに商品13,000円を売り渡し、現金を受け取った。

45消費税商品取引


では、このときの消費税だけに注目してみましょう。

仕入れ時・売り上げ時のどちらにも商品代金10%の消費税がかかっているとします。

そうすると、仕入れた商品10,000円に対して消費税1,000円をプラスして支払い、売り上げた商品13,000円に対して消費税1,300円を一緒に受け取っているはずです。

そうすると、受け取った消費税と支払った消費税の差額300円が、当社の手元に残っています。これは、当社が消費者から預かった消費税の一部なので税務署に納付しなければいけないんですね。

46消費税のみ


このようにお店や会社には、受け取った消費税額と自社が支払った消費税額を相殺(そうさい)して、手元に残った分を納付しなければいけない分を未払消費税(みばらいしょうひぜい)として把握し、納付に備えます。

仕訳のタイミングとしては
①消費税を支払ったとき
②消費税を受け取ったとき    です。

※厳密にいうと、決算時に未払消費税額を確定する手続きが必要です。ここで税務署への納付額確定→納付といった流れになりますが、この辺りは3級でベンキョーします。※


①消費税を支払ったとき

商品を仕入れた際に支払う消費税は、仮払消費税(かりばらいしょうひぜい)勘定(資産)で記録します。

例題(1)
商品200,000円を仕入れ、代金は消費税10%(税抜方式)ともに掛けとした。

2仮払消費税



②消費税を受け取ったとき

商品を売り上げた際に受け取る消費税は、仮受消費税(かりうけしょうひぜい)勘定(負債)で記録します。

例題(2)
(1)の商品を250,000円で売り渡し、代金は消費税10%(税抜方式)とともに小切手で受け取った。

2仮受消費税



こんな感じで、仕入れや売り上げのつど消費税を別途仕訳していけば、金額が毎日のように変動しても、いつでも納付しなければいけない大よその未払消費税額を把握することができます。

ちなみに未払消費税額は、仮受消費税-仮払消費税で計算します。


例題(3)
(1)(2)より消費税の未払い額を確認したところ____円であった。

2未払消費税


今回はここまで。
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