見出し画像

Q.陰部浮腫があった場合挿入を避けた方がいいのか?

下腹部、陰部の浮腫に対する対処法の記事を書いているのですが、
この記事を挙げる前に、ひとつみなさんにお伝えしようと思います。
みなさまのなかで陰部浮腫がある場合は挿入を避けた方がいいと言われている方はいらっしゃいますか。

ここについて、医師やリンパ浮腫療法士の話を聞いたうえでぜひ私の意見を。

浮腫で最も怖い合併症は「蜂窩織炎」というものです。
蜂窩織炎は皮下組織の炎症です。
原因として水虫などから感染が広がったり、皮膚に傷ができてそこから菌が入り感染したりすることなどが挙げられます。感染が波及して全身に移行すると、菌血症、敗血症という全身性の感染に。これは怖いです。
なぜ陰部浮腫があると挿入を避けた方がいいかというと、挿入を繰り返し浮腫で薄くなった陰部の皮膚や粘膜に傷がつくことで、菌が体に入り込み蜂窩織炎になる可能性があるからだと言えます。
医師の実体験として何例かあることのようですが、研究の結果証明されたものではありません。

これは陰部浮腫の程度によると考えられます。
挿入で擦れて痛みがあるほど張っている場合は挿入を控えた方がいい一つの基準になるでしょう。もし痛みがなければ挿入は可能だと考えます。
しかし傷ができる可能性は0ではありませんので、シャワーなどで陰部を直接みられるときにしっかりと皮膚をチェックすると安心です。

陰部浮腫が激しい場合いつになったらパートナーと挿入という時間を作れるのか、このような見えないゴールはきっと非常に悲しい問題です。
ただし挿入することだけがセックスではない、ということを忘れないでください。
(【コラム】挿入しないセックスもぜひ大切にしてほしいという思い)

パートナーに状況伝え、できるだけ理解を得ましょう。
挿入できなくても楽しめるたくさんの方法を考えてみましょう。
パートナーがドレナージやスキンケアを習得して性生活に取り入れているカップルもいるようです。
そして浮腫に対してのセルフケアをしっかり行っていきましょう。

リンパ浮腫療法士で自由が丘でサロンを経営する山下さんより下腹部・鼠径部の浮腫への対処方法を伺いました。
次の記事から解説していきます。

活動、研究資金とさせていただきます。