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「一月の声に歓びを刻め」

誰かが誰かを思うときの

そして

相手と話しているようでいて

実は

自分の内側をのぞき込んでいる

そんなときの

息づかいというか、吐く息の熱さ、吸い込む息の冷たさ、

そばにいるだけで感じる体温、匂い、空気の糸。

死なないのなら生きなくちゃ、と

自分を動かす何か。

そんなことが

すごくすごく伝わってくる映画を観ました。


すぐに「こんな映画だったよ!」と説明できないけれど、

自分の中で

ゆっくりゆっくり温め

消化したい映画でした。

カルーセル麻紀さんと片岡礼子さんは親子。

互いに

幾重にも重く重く包んだ思いを持って

新年に顔を合わせる。

一見どうということのない新年の言葉のやりとりが

上滑っている。

それでも

残された二人は親子。

二人を包む空気の粒子でさえも似ている。

片岡礼子さんはするりと

子に、娘に、なっていた。


ネタバレしないように話すのも、ネタバレするのもちょっと難しい映画。

ぜひ観て。

誰かと共有するより、自分の中で温めておきたい映画です。






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