見出し画像

調

止まっていた生活を取り戻すようにいろいろなものを整理していく。「今までずーっと走り続けていたから、エネルギー切れになったんだよ」と学生相談センターの心理士の方に言われた。振り返ると、だいぶ限界だったなと思うことはあるけれど、そういう状態がふつうみたいなところもあるから、自分ではまったく気が付かなかった。ラッキーなことに院試には受かっていたので、とりあえずこの一か月は最低限のパワーでのんびり歩くことにした。ちょうど秋っぽい気温にもなってうれしいので、今まで我慢していた分楽しもうと思う。



まずはしっかり寝ておいしいごはんを食べてね、とのことなので、今日は11時までベッドの上にいた。正常な判断能力を失っていた頃のわたしが予約した企業の説明会が今日だったみたいで、朝から電話が来ていた。朝はひさしぶりに食欲があり、昨日パン屋さんで買ったサンドウィッチをモリモリ食べた。そういえば、そのパン屋さんに唐揚げ棒が売られていた。お店の方針を変えたのだろうか。メイクをしながらネトフリで「孤独のグルメ」を見る。揚げトウモロコシを食べていた。おいしそうだなと思った。夕方のっそりと家を出て、無印良品で秋服を買う。服を選ぶ体力は無いけど服が欲しいときはつい無印に頼ってしまう。

帰り道、次のゼミで使う資料を印刷したり本屋に寄ったりしていたら、お腹が空いてきた。すごくひさしぶりな感じがした。元気いっぱい食べられそうな気分だったので、近くの揚げ物屋さんに寄ってコロッケ弁当(75円の味噌汁付き)を買った。半分くらい食べられたらいいなあと思っていたのに、いつのまにか全部食べ終わっていた。



早朝、バイト先に欠勤の連絡を入れ、もう一度ふとんの中に戻る。つぎに目が覚めたのは10時半だった。起き上がって顔を洗い、牛乳を飲む。冷蔵庫の中から食べられそうな材料たちを取り出す。卵とウィンナーとレタスが残っていたので、パンに挟み、ケチャップとマスタードをかけて食べる。いまはとにかく休むのが大事、と思っていると、なにかやらなければと焦っていたころよりも前向きに家事ができる気がする。塾講師のバイトをやっていた頃は、生徒に迷惑がかかるのが申し訳なくて体調が悪くても出勤していた。今思うと、一人休むだけで回らなくなるような状態の教室運営が悪かったのだけれど、当時は自分の責任だと思っていた。とはいえ生徒と関わること自体は楽しかったので3年間続いた。同時期に掛け持ちでやっていた学習支援のバイトも、こどもたちが前向きに学べるようにサポートすることにやりがいを感じていた。大学4年も後半に差し掛かって、ようやく自分の向き不向きがわかってきたような気がしている。


うさぎの形のマシュマロ。いちごじゃむ入り。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?