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お笑い初期衝動

22.冷静に振り返ると

養成所オーディションの1週間後ぐらいだっただろうか。
松竹芸能から郵便物が届いた。オーディションの合否をお知らせする物である。

結果は…

合格でした。

後々聞いたいろんな人の話を総合すると。
どうやら養成所のオーディションというものは、余程やっかいな感じの人でなければ通るらしいです。

ただ、そうはいえ。オーディション中に松竹の方を怒らせてしまった時点では、その“やっかいな人”の中に僕は含まれてたと思います。確実に。

というのも。

オーディションを受けに来てたほとんどの人は、僕のように松竹本社に電話して来たわけではないと思うんですね。
他の人は新聞・雑誌媒体でオーディション情報を知って、受けに来た。僕だけが突然本社に電話して、受けに来た。

そういう状況から推測するに。
松竹側は僕に、おそらくこう思ってたのです。

突然「松竹に入りたい」と電話してきた奴。どういう奴なんだろう。もしかして冷やかしかな?と。

そもそも、「冷やかしで来た奴かも」という疑念の中で、オーディションの質疑応答が行われていたんですね。今思うと。

そんな中で、「ダウンタウン、ナイナイの次にくるのは誰だと思う?」の質問に対して、僕が「じゃあ、僕もシャンプーハットで」と、いかにもてきとうくさい返答をしてしまった。

そこで、やっぱりこいつは冷やかしで来た奴か。なめとんのか!!となってしまったんですね。

「冷やかしじゃないか」と思われてることに僕は全く気がつかずにオーディションに参加してたので、なんでこんな急に怒っちゃったんだろうと、理解がついていかなかったんですが。
よくよく考えると、そういうことだったんですね。

だからこそ、僕が次のオーディションのことをききにいったときに、「意外とこいつ真剣だったんだな」と誤解が解けて、ギリギリ合格に繋がった。

そう考えると、点と点が繋がってきます。


ま、いろいろあったけど、とりあえず合格。

綱渡りのオーディションではあったが。
そもそも松竹に電話をするという行動がなければ、僕はオーディションにさえたどり着けなかったわけで。

やはり行動を起こしていくことが、正解への近道ということなのだろう。



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