お笑い初期衝動
17.いざ電話
さあ松竹芸能に電話だ。
いざかけるとなるとやはりドキドキするものだが、かける前にああだこうだ考えてもしょうがない。
こういうときは、頭のネジが一本外れてるぐらいの感覚でかける方がいい。繊細になり過ぎてはダメだ。
「俺は頭のおかしいネジが外れたバカ。松竹芸能という大きな会社に突然電話するような非常識さを何とも思わない奴なんだ。ノリでかけちゃう奴なんだ。。」
そう自分に暗示をかけた。
キャラクターに憑依してコントを演じるかのごとく、僕は、頭のネジが外れてる奴を自分に憑依させた。
よし、いくぞ。
ピ、ポ、パ、ポ、ピ。
プルルル…ガチャ。
「もしもし、松竹に入りたいんですけども」
本当にバカ丸出しの第一声である。
「サッカーに俺もまぜてくれへん?」ぐらいのノリで、僕は入りたい旨を伝えた。
すると、電話の向こうの松竹の人が、至って冷静にこう言った。
「では、◯月✕日に養成所のオーディションがあるんで、それを受けてください。」
え、養成所??
よゐこさんの「電話したら簡単に入れた」とは違う展開だ…。
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