お笑い初期衝動
32.お見合いパーティーのように
マクドナルドでの会話は続く。
僕達同期は互いに、誰(どの芸人)に影響を受けたとか、養成所オーディションを受けたきっかけとか、お笑い論なんかを話した。
コンビでの活動を考えていて、養成所で相方を探す場合、こういった会話の中から「誰と組もうか」をなにげに探るものだ。
好きな笑いが近そうだな。
こいつ、なんかおもろいな。
こいつは、ツッコミタイプだな。
などなど。
腹の中で、相思相愛の相方を探し続け。
まるで、お見合いパーティーのようなものである。
(お見合いパーティー行ったことないけど)
「あいつのツッコミは好きな感じだけど、既に他の人とコンビ組んでるしなぁ」なんてこともある。
これも恋愛と似たようなもので、つまりは、“モテる人”が余ってることはなかなかないのだ。
誰もが才能のある者と組みたい。
しかしそもそも、ついこの間まで、その辺の素人だった人達であり。
即戦力レベルの者がいない。
となると、「俺とコンビ組まないか」は半分直感であったり、消去法であったりもする。
僕が最初に組んだ相方も、実になんとなくという経緯でのコンビ結成であった。
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