ほっこりフライト日記

飛行機移動が好きだ。
雨の日でも、雲の上には太陽があることを思い出させてくれる。
窓際に座れれば、眼下にジオラマみたいな街や島が見えてワクワクする。

厚い雲の上いつだって快晴

もし地震が起きたときには空に逃げたいよ。

飛行機の最後列を予約してみた。
ボーイング787

真ん中列の三席の端っこ。
当然ながら窓際ではない。
エコノミークラスの圧迫感を少しでも和らげたかったんだ。

搭乗して長い機内の一番後ろまで進み、席に着こうとしたら、シートベルトの上に小振りのタブレットが置いてあった。可愛らしいストラップ付きの。
近くのCAに声をかけると
はっとした顔で申し訳なさそうに近付いてきた。手渡すと照れ笑いを浮かべたので、ははーんと思い、ニヤッとすると
「すみません、私のです。」
ミスを隠すかのような照れ笑いに、ほっこりする。
宮崎あおいに少し似ていた。

窓際が選択出来なかったので選んだ最後列の端っこ。右側には進行方向と逆に設置されたCA席があった。あおい似のCAが座ってタブレットで何かを確認している。
自分の右側が壁でも人でもないのはよかったのだが、いろいろな要因が重なって全く落ち着く席ではなかった。

そのCAあおいの席の正面はお手洗い。そのCA席とお手洗いの間のちょっとしたスペースにひっきりなしに人がやってくる。

トイレ待ちの乗客、複数のCA(何某かの会話をしている)、そして最も多かったのは泣き叫ぶ我が子を寝かしつけようとしている母親たち。
大変だ。揺れる機内で揺らす揺らす。

ママたちにとって、赤子が泣くのは日常だから声は気にならないと思う。
ただ周りの人に迷惑かけてないかばかり気にしてるように見える。

僕は気にしないよ、泣け！子どもたち。
笑って！ママたち！

機内で寝るのを諦めた僕は泣く子どもたちの機嫌を取ろうと変顔に勤しむ。

ママたちにバレないように。
キミとボクだけのナイショだよ。(￣b￣)ｼｰｯ!

効果のほどはよく分からない。
でも、赤ちゃんが一瞬でもほっこりしてくれたら嬉しい。

僕もほっこりしたい。
でも実際のところ、僕を1番ほっこりさせたのはCAあおい嬢の右足の膝裏のストッキングの綻びだった。ちょっと穴が空いてる

完璧より、ちょっと乱れてるのってホッとする。
コーヒーありがとう、あおい嬢。

こんな感じに輝いた珈琲だった、かも。