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2022 to 2023

これを書き始めた時は、2022年も終わりが近い大晦日。しかしながら、書き切ることができないので、2023年になると思われる。明けましておめでとうございます。毎年、年の瀬には1年間を振り返っているので、今年も2022年を振り返り、2023年はこうしたいということを書こうと思う。2021年に書いたものは以下。

2022年はどうだったか

2022年の一番の変化は、娘の誕生だと思う。1月に妊娠がわかり、秋には出産した。会社に伝えて、育休取得の意思を伝えたのが安定期に入った5 ~ 6月くらいだったと思う。僕は会社、チームの協力のおかげで2ヶ月程度の育休を取得させていただいた。インターネット界隈では、男性の育休については広報的な意図もあると思うが、よく聞く。しかしながら、一般的には男性の育休取得率は15%弱で、しかもそのほとんどは数週間も取ってないため、2ヶ月取る率で考えると非常にマイノリティだっと思う。そのため、考えることは非常に多かったし、自分にも良い影響があったと思う。そういう意味で、心境の変化は大きかった。

まず、家族が一人増える、しかも子供というのは非常に様々なことを検討しなければならない。育休から始まり、保育園、家問題、その後の経済的に成り立つのかどうかなど非常に多くのことを。そして、住む家、周りの環境は子供の人生そのもの規定するものであると考えて、家族で議論を重ねた。しかしながら、東京の物価、地価は高くなり続けていて、どこにどういう家で住むかを決めることが困難だった、住む場所を決めても家が空いている、金額の話もある。小学校の学区、もしも私立に通うとしたらアクセスはいいのか、夫婦の仕事場へのアクセス環境などなどを検討すると結構大変である。しかも、このディスカッションを子供が産まれる前に行った。この時期の選択は後々よかったと考えている。

一つの学びは、リスクについての考え方を学べたことだった。リスクに備えると一言で言っても沢山の選択肢がある。なぜなら、リスクに備えるとはまだ生じていない事象について考え、備えることであるため、どう不確実性に向き合うかと同義である。結論から言うと、リスクは起こる確率は非常に低く、でも起こったら取り返しがつかないことに対して備えることが望ましい。例えば、生命保険がそれにあたる。人間、いつどうなるかわからないが、どうにかなってしまった場合、残された方が非常に大変である。しかしながら、今は共働きが多いため、万事休すということはないが、自分がいないことで不便な生活を強いるのは心苦しい。そういう対策は独りの時や、家族が自立していたら考えることはなかった。そして、リスクは備えれば備えるだけいいということではなく、備えるためにもコストがかかる (保険の場合は月額) ため、有限だ。限られた中で、どういうリスクに備えるのかを考えることは非常によかったと思う。

そして、育休を取得するために準備をしていたのだが、基本的には2ヶ月離れるということはスタートアップの場合、浦島太郎に近い感覚がある。僕が育休に入る前に覚悟していたことは、戻る時には「違うチームに異動になった」というくらいの気持ちで、また一つ一つ積み上げていくと決めていた (1年間いないわけではないので、流石に違う会社というのは言い過ぎかなと思っていた) 。2ヶ月チームにいないということは、基本的には自分がいなくても、チームが回る前提で設計することであり、自分の存在意義を考えるきっかけをくれる良い機会だった。スタートアップに飛び込んでから6年間、頭はほぼ休みなくコミットしてきた身からすると、想像することができない感覚であったことを覚えている。しかしながら、育児のために休みをもらい、チームのみんなに負荷をかけてしまう手前、仕事のことも考えつつという中途半端はせず、全力で育児に2ヶ月間向き合った。これは、チームを異動になって、新規事業の立ち上げを数人で行った時と同じような感覚で、寂しい気持ちもありつつ、課題を分離すると、今の自分がどうこうできる問題でもないという複雑な心境を乗り越える必要があった。

12月に復帰する際には、想像していた通り、違うチームくらいの変化が組織、プロダクトどちらにもあり、自分の役割も変化したが、非常にポジティブに捉えることができている。正直、育児と仕事の両立は時間との戦いで、自分の学習や仕事に向き合える実質的な時間は減ったのだが、そういう前提で考え受け入れるきっかけと、選択と集中という機会に恵まれたと思っている。これは後述する2023年の目標とも繋がっている。

2023年の目標

2023年の目標は三つある。

  • 感情をコントロールする

  • 自分の正しさを通す

  • 何がなんでも成果を出す

感情をコントロールする

まず最初に、感情をコントロールすることについて考える。自分でも非常に自覚があるのだが、自分の感情をコントロールすることが苦手である。特に、負の感情に触れている時にネガティブな思考に陥ってしまうことは課題で、それ自体を否定するつもりはないが、それが周りに影響してしまうことは非常に課題だと認識している。そして、人と人との関わりもまた非常に苦手である。単にコミュ障であるのだが、子供を見せに実家に帰った際に、自分が子供の時に他人が家に来るとカーテンの後ろに隠れたり、別の部屋に行こうとしたりしていたということを聞いて、これはもう遺伝子の中に刻まれていることだと確信した。

しかしながら、苦手であることに目を瞑るのか、自分の弱点を認めて向き合い改善し続けるのかは後天的に選択することができる。2023年の目標は、自分の感情をコントロールすることである。29年間、改善できていないので今までのやり方を変える必要があり、早速本から方法を探っている。

この本から学んだことは、感情を解決可能な課題として認識することである。

1. 感情を意識化し、冷静に受け止める
2. 感情が湧き起こった問題の構造を把握する
3. どうしたらその問題が解決されるのかを仮説を立てて検証する
(課題がそもそも自分の課題なのかを見極める)
4. 解決策を導き出す
(実行する)

マッキンゼーで学んだ感情コントロールの技術

括弧に書いたことは本を読んだ結果、自分が書き加えたもの。このプロセスを経ることで、感情を解決可能な課題へと落とすことができる。再現性も高い。

そもそも、ある感情が湧き上がるには、それ相応の事象がある。その原因がそもそも何であるかを突き止めることで、向き合うべき課題へと変換することができる。そして、それが自分自身が解決可能な課題なのか、自分ではどうしようもないことなのかを判断することができる。自分自身がどうにもできない問題に対して、感情を抱いても、どうしようもできないと理解すれば正しく向き合うことが可能となる。まだ読んでいないが、メタ思考を学ぼうと考えて、本を購入した。

なぜ、感情をコントロールする必要があるかというと、今年は30歳になるので、そろそろマネジメントを勉強していきたいと思っているからである。マネジメントとは再現性を高めることが求められるが、感情に左右されてしまうと、チームのコンディションが自分の感情に左右され、調子がいい時はいいが、負の感情が支配的であればコンディションが良くないという状況はよろしくないと思うからである。

自分の強みを客観視すると、不確実性が高い状況の中で、自らがその不確実性を落としに率先して取り掛かり、必要なスキルは自分で勉強して身につけて、必要な情報は自ら行動して取得して、加えて粘りや根気が強く、常に改善に向けて行動し、それをチームに示すことでチームをモチベートしていくことは得意である。しかしながら、これは割とプロダクトの初期フェーズにおいて効果的で、大体8人程度、2チームくらいが限界であると考えている。もちろん、このフェーズを得意にして磨いていくこともできるが、個人的にはさらに進んだフェーズにおいても価値を発揮していきたいと考えている。その結果として、フォーカスすべきが初期フェーズであるという整理の仕方を今後はしたいと考えている。

その上で必要になるのが、自分の感情をコントロールし、常にフラットに組織をマネジメントするスキルである。そう、これは技術として習得可能であると考えている。物事を論理的に捉えて、課題を分解して、感情に左右されることなく、成果をコンスタントに出していくことが今後は取り組んでいきたいことであるため、感情をコントロールすることを学びたいと思っている。

加えて、感情を抑制して仕事に向き合うことも一つの方法であるが、情熱的に物事に取り組めることは一種の強みであると考えている。スタートアップにおいて、モメンタムは必須だと思う。しかしながら、その反動で負の影響が出てしまわないように、自分の感情を上手くコントロールする術を習得したい。

自分の正しさを通す

次に、自分の正しさを通すことについて考える。先に述べたように、育休を通して、自分と会社の関わりついて考える機会があった。僕が好きな漫画に「左ききのエレン」がある。その一節を引用したい。気になる方は1巻から是非読んでみて欲しい。心を熱くしてくれる。

左ききのエレン 18

自分の正しさを通すということは、我を通すことが目的ではない。本当に正しいと思うこと、目的を達成させるために必要な要素を自分自身が考え抜くことを意味している。仕事をしていると、目的を達成するために様々な意見が飛び交っている。その中で、もちろん正しいことが話合われて、実行されていくこともあれば、自分が間違っていると思うことが、様々な要因で敢行されてしまうということもあり得る。その時、もちろん論理的に考えて間違ったことが成されることは少ないと思うが、不確実性が高い時や複雑な課題を取り扱う時、よく考えたら違う可能性があるという場合があり、そこまでディスカッションがなされていない時、議論を展開することは非常にカロリーを使う。しかしながら、健全に全ての考慮すべき点がディスカッションされていることは目的を達成される上、さらに再現性高く物事を進めていく上では非常に重要である。そういう難しい場面において、臆せずに自分の正しさを伝えることができるようになりたい。自分が思う正しさが間違っていたとしたら、よく考え、自分自身の正しさをアップデートするか、伝え続けるかをする必要がある。

何がなんでも成果を出す

とにかく成果を出すこと。それがなければ何も始まらないと考えている。どれだけ良く物事を進めたとしても、最後に成果がでなければ、そのプロセス自体に費やしたコストは無駄になってしまう。もちろん、その過程で自分自身あるいはチームが学習し、成功の再現性が高まったとしても、同じような課題に取り組める保証も、同じチームで挑めるかどうかもわからないので、やはり後がないという気持ちの上で挑み続ける必要があると思っている。

なんか頑張っているのだけれど成果がでなかったり、論理的には正しいことをしているんだけど成果がでなかったり、そういう状況をなんとか打開して成果を出していける人材になりたいと思っている。


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