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2024.4.6


もう二度と会う事もないんだろうな、という人たちの夢を見た。

高校の同級生だった。2人出てきた。
ひとりは素晴らしい絵を発表して、私はそれを大勢の鑑賞者と共に薄暗い部屋で見た。その人は、普段から絵を描いているイメージは無かった。だからこそ、こんな素晴らしい絵を描く人だったのか、と驚いた。
彼の絵には恋人らしい女性が出てこなかった。彼の家族の絵が沢山あった。妹らしき小さな女の子と、母親と、父親。家族での旅行を絵にしているみたいだった。絵の中には雨が降っていた。その冷たさと、部屋のロウソクの暖かさを感じた。
不思議な気分だった。

もうひとりは、車を持っていた。ボンネットの上に沢山の工具を置いていた。彼はあまり話さなかった。車の色はスカイブルーで、彼のイメージでは意外だと少し感じた。

もう二度と会わない人の夢をなぜ見るんだろう。ひとりは知り合いを通して近況を聞いたのがだいぶ前になる。もうひとりはどこに進学したのか、はたまたしていないのかも知らない。何も知らない。向こうも自分のことは忘れているだろう。

友達どうしで集まった時、彼らに会いたいねという話をした事がある。
でも叶わなかった。

もう二度と会うこともないんだと思う。
会いたい気もするし、そうでもない気もする。
何を話すのか気になる。
多分もっと仲良くなれただろうになれなかったことも思い出す。
少し悲しくなる。
春のせいかな。

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