見出し画像

名曲の歌詞には地名が多い説

最近新しい住居に引っ越した。

前に住んでいた住居は、駅まで徒歩7分ほどかかり、
駅周辺にはファミマ・なか卯、ガストぐらいしか目ぼしい店がなかった。
そんなわけで、自炊もする気にならず、外食の9割はなか卯のどんぶり。
たまに贅沢でガストの外食生活。
家の周辺には動物園しかないので、休みの日は毎回地下鉄に乗って、
街の中心部のカフェや本屋に繰り出して時間を潰していた。

新しい住居は、駅から徒歩10秒で家に着く。
住居の1階に薬局があり、食品も買えるので自炊をするようになった。
また10分ほど歩いて隣駅まで行くとイオンモール・ドンキホーテ・エニタイムが揃っている。
徒歩で生活できるようになり、休みの日は徒歩移動が増えた。

地に足をつけた生活をしているようでなんとなく充実感がある。

休日、いつものように歩いてジムへ。

数年前、171cm50kgの超痩せ型体質が妙にコンプレックスだった。
筋トレしながら体重を増やせないかと思い、通い出したのがきっかけだ。


ジムには暗黙のスクールカーストがある。
プロレスをやってそうなゴリゴリ脳筋トレーニーがもちろん最上位。
フリーウェイトコーナーはゴリゴリの人間しかおらず、とても入れたもんじゃない。
何キロのウェイトで持ち上げられるかを測られているんじゃないなと感じてしまう。おそらくそんなことはない。
フリーウェイトコーナーの一番端で細々とダンベルをあげていると、ジムのトレーナーの方にフォームが綺麗と褒められたので、一歩内側に寄ってトレーニングをした。徐々にフリーウェイトコーナーの中心部に進んでいきたい。

ジムが終わってからイオンモールへ移動した。
読みたい本をリストアップして、ユニクロとGUで買いたい服の写真を撮る。
衝動的に何も考えずに買って、結局使わないことも多いので、最近は数日寝かせてから買うかどうか考えるようにしている。

イオンモールを出ようとすると、痴漢時の対策講座を警察が開いていた。
若い警察官の女性がが打ち合わせでの段取りを間違ってしまったようでテンパっている。大変そうだなーとぼーっと眺めていた。

手を掴まれた時の払いのレクチャーをしていた。
小学生時代、少林寺を習っていた友達に同じ技を教わったことがある。
校内に強盗が入り、少林寺の技で強盗の手を払う妄想をよくしていた。
自分だけが行なっているものだと思っていたが、校内に侵入した強盗を倒してヒーローになる妄想は小中学生男子誰しもが通る道らしい。
発達段階の項目に入れて欲しい。

ただ、手を払う技を覚えても今思うと強盗を追い払うことはできないなと気づいてなんだか恥ずかしくなった。

整体の予約を入れていたんので、イヤホンでランダムに再生しながら歩く。
ユーミンの『中央フリーウェイ』が流れてくる。
前日に山下達郎のyoutube動画を観ていたので、おすすめで再生されたのだろう。
鼻歌で陽気に歩く。

「調布基地を追い越し、山を越えていけば、この街が〜」

元々知っていただが、改めて聴くととても良い曲だなと思う。
その後3日間ぐらいリピートしていた。

最近何回も聴きたいと思った曲ってあまりなかったなと思い、
spotifyでお気に入りに入れている曲リストを見た。

くるり『東京』、SPRING MAN『さよなら北千住』、ASIAN KUNG-FU GENERATION 『出町柳パラレルユニバース』
偶然だが、地名が入っている曲が3曲続けて表示されていた。

たまたま曲名に歌詞が入っていたが、曲名じゃなくても地名が歌詞に出てくる曲に好きな曲が多いなと思った。
具体的な地名があることによって、歌詞の情景がより臨場感を持って脳裏によぎる。

そんなことを考えていた数日後、
PEOPLE 1の『ラブソング』という曲を聴いていた。

「国立府中から中央道、とばせ僕ら惨めなハイウェイスター』

また地名。

中央道と中央フリーウェイで似ているなと思い、なんとなくビビッときてしまった。

Google mapで地図を調べる。


調布基地。

国立府中

ビンゴ。
同じ中央道について書いた歌のようだった。

中央フリーウェイの歌詞は
「右に見える競馬場、左はビール工場。この道はまるで滑走路」
と続く。

実際に全て存在する場所のようだ。

そのまま中央道を進んでいくと八王子があり、もっと進んでいくと長野へ着く。
都会の男女がドライブデートなどを楽しんでいたのだろうと想像する。
カップル(あの頃はアベック)がスキーにでも向かっていたのだろうか。
バブル期のキラキラしている情景が思い浮かぶ。
一方、PEOPLE 1も二人の愛を歌っているものの、もう少し素朴で温かい印象を受けた。
ユーミンの時代に生きたわけではないが、昭和と令和の若者の価値観の違いが、同じ場所で交錯しているように感じた。

ふと、競馬場の画像を見ていると、どこかで見た覚えが。
記憶を手繰り寄せると、数ヶ月前友達とキャンプまで行った時に何の施設だろうと思い、調べていた競馬場だった。

図らずも、数ヶ月前に同じ場所を通っていたようだった。
ユーミンにとって、PEOPLE 1にとって、私にとって、
それぞれが別々に、同じ場所で、ドラマがあると思い、
何だか嬉しくなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?