ジャズ:マイルスとモンクの「喧嘩?セッション」

ジャズの帝王「マイルス・デイヴィス」(トランペット)とジャズの高僧「セロニアス・モンク」(ピアノ)のセッションの記録を残したアルバムがあります。このセッションはいわくつきで、発表時から長らく、
「マイルスとモンクの喧嘩セッション」と呼ばれていました。
なぜ、そのように言われるようになったかは、実際に音源を聴いていただけると、お察し出来ると思います。
※初っぱなで恐縮ですが「セロニアス・モンク」はご紹介した「ジャズ聴きのすすめ」に記載はありません汗、これは彼がとるに足らないからではなく彼の個性があまりにも「ワン&オンリー」過ぎて分類分け出来なかったからです。また「高僧」というのは見た目・挙動に由来するただの異名で本当に僧侶さんだったわけではありません笑

●マイルス・デイビス - ザ・マン・アイ・ラブ(テイク2):

※アルバム「マイルス・デイヴィス・アンド・ザ・モダン・ジャズ・ジャイアンツ」より
※お時間無い方は4:50あたりからお聴きくださいmm

どうでしょう?ピアノが途中から弾くのを止めてしまっていますね。
これはマイルスのリーダーアルバムなのですが、モンクはサイドマンとはいえ、マイルスの先輩格にあたり、実はこのセッション時にマイルスからモンクへ「俺のソロの間はピアノを弾かないでくれ」と言い、それにカチンときたモンクが意地悪をして弾くのを止めた。
と、長らく憶測されていました。
しかしその説は、現在では事実でないとされています。
それというのも、マイルスの自叙伝が発表され、本人の口から、
「あれは喧嘩なんかではない。お互いの演奏の相性を考えたときに必要なことを伝えただけだ」
「その証拠に、俺はその後(あるジャズフェスで)モンクと共演している」
という証言があったためです。

こういったことが「あり得る」そして「成立する」という点がジャズを聴いて、他のジャンルでは味わえない点であり魅力だと思います!!
(ここまでのあからさまなハプニングというのは珍しいわけですが笑)

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