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#42 プロトコーポレーション(4298) 2020/01/14

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       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第42号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■プロトコーポレーション(4298) 客員アナリスト 大野翔馬
■モデルポートフォリオ


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますの で、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガを提供しております。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。

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プロトコーポレーション(4298)

[ポイント]

・中古車市場は成長継続
・強みを生かした新規ビジネス(新車ディーラー向けと整備工場向け)のサービスの成長に期待

【会社概要】

 中古車情報サイト”グーネット”を運営。
 次の3つの事業セグメントを持つが、特に自動車関連情報が主力事業であり、売上、営業利益ともに同社全体の90%以上を占める。

 1.自動車関連情報:
   広告関連、情報・サービス、物品販売の3つに分けられる。主な内容は次の通り。
  1)広告関連
    中古車販売サイト運営における広告収入が収益の柱。
    ”グーネット”の運営、中古車情報誌”グー”を発行。
    リクルートが運営するカーセンサーと双璧。
    中古車情報WEBサイトのシェアは2社で7割以上。
  2)情報・サービス事業
    中古車販売店など法人向けにオークションの中古車落札情報、車両状態の情報を消費者に開示する「ID車両(グー鑑定車+メーカー認定中古車」サービスの提供など。
  3)物品販売
    タイヤ・ホイールの輸入販売事業

 2.生活関連情報:
   資格・スキル・趣味・学校と言ったレッスン情報提供による広告収入、子会社プロメディカルケアが行う介護・医療・福祉分野の広告事業、人材紹介、人材派遣等による手数料が主な収益源。

 3.不動産関連:
   名古屋に保有する自社ビルの賃貸・管理がメイン。


 当レポートにおいては、1.自動車関連情報に絞って分析し、将来見通しを検討したうえで同社の企業価値を算定する。


 ◆競合

  広告関連においての競合は、リクルートの中古車情報”カーセンサー”で、ほぼ2社の寡占市場となっている。
  リクルートは代理店を使った営業であり、WEBサイトへの在庫情報の掲載方法は顧客に任せる放任型。
  同社は営業マンを全国に配置し、契約先の中古車販売店と一緒に”在庫を
  どう売るか一緒に考えましょう”という協働型。

  どちらを選ぶかは顧客である中古車販売店の営業スタンスによって選別されているが、同社が徐々にシェアを獲得している。

  新車向けサービスでは競合はなく、整備工場向け広告および予約(送客)サービスにおいても明確な競合はなく、すでに全国の整備工場1万店舗以上を掲載する強みが活きる。


 ◆子会社代表取締役社長の逮捕から不起訴について

  主にタイヤ・ホイール輸入販売を手掛ける連結子会社オートウェイの代表取締役社長等が逮捕され、その後不起訴となった。原因ははホイール上の表示について問題があったため。

  ホイールの試験条件には”一般使用条件”と”限定使用条件”があり、限定は車種に当てはめた場合の試験を指す。
  限定使用条件の場合、車両を示す表示をしなければならなかったが、表示をしていなかった。

  問題は、
  ・子会社の役職員のホイール試験に対するルールの知識不足
  ・表示にかかる明確なルールの不足
  にある。

  ホイールに必要な耐久試験は行っており、耐久強度、安全性には問題がないが、すべてのホイールを回収するという。

  知識不足が原因というお粗末な話ではあるが、道義的な責任も考え全販売品の自主回収を決定。今後は国内の第三者機関(業界団体)の基準である試験VIAを受け、全てのホイールに表示することを決定した。

  再発防止の対応としては十分と筆者は考える。


 ◆業績への影響

  対象のホイールの販売本数は約37,000本。販売単価5,400円、合計2億円程度。送料などを考慮しても4億円にもならないであろう。

  ほとんどがWEBサイトで販売したものであり、販売履歴から購入した顧客を把握することは可能だが、同社は2013年に買収した企業であり、2005年から販売していたもので発売開始当初からは10年以上経過していることから実際にどこまで回収できるかは不明。
  改修のための費用が想定外に大きくなることはないと考えてよいだろう。

【成長ドライバ】

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