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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」 放電精密加工研究所(6469) 2009/11/24

※このレポートは2009年11月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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-------------------------2009/11/24号--

        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆

 ◇銘柄研究「放電精密加工研究所(6469)」
 ◇コラム「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか」

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◇銘柄研究 放電精密加工研究所(6469)

 本日は、1961年創業で、日本における放電加工技術の歴史とほぼ等しい実績をもつ放電加工のリーディングカンパニーであり、長年にわたり蓄積してきた高い技術とノウハウを持ち、金属加工に関する事業を展開する放電精密加工研究所を研究銘柄として取りあげます。

 放電精密加工研究所では、金属加工に関する技術をほとんど全てといってよいほど携えています。分類すると「放電加工」「金型」「表面処理」「機械装置」の4つの事業内容になります。事業分野は自動車・航空宇宙・医療・住宅・環境問題等多岐に及んでいます。

 主力の放電加工は、金属を加工する際に加工物に触れずに行います。これを「非接触加工」といいます。例えば「レーザー加工」なども「非接触加工」に該当します。
 放電加工では、電気エネルギーにより金属を加工します。電気の力とは、簡単にいうと「雷」のことです。雷を落とすことで金属を傷つけ加工するため金属に触れずに加工でき、更に電気は帯電したもの全体に作用するため通電するものを近づけることにより雷を落とすことが出来ます。1)金属の硬さに影響しない、2)加工形状は自由自在、という特徴を持ち、刃物より固い金属を加工したり、穴を明ける時に90度の角度を四隅につける(真四角の穴あけ)といったことが可能な加工方法です。

 放電精密加工研究所の決算説明資料を見ることで、日本の大企業が放電精密加工研究所の技術を高く評価していることが分かります。最初に以下のURLで決算短信説明資料を見ると、放電精密加工研究所の事業内容と、主力取引先を知ることができるので、ぜひ最初にチェックしていただきたいと思います。

http://eir.eol.co.jp/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=ir_material&sid=2923&code=6469&ln=ja&tlang=ja&tcat=ir_material&disp=simple&groupsid=831

 上記の2009年2月期の決算説明資料を見て、特に目を引くことは、放電精密加工研究所の売上高の58.1%が三菱重工業(株)、日本碍子(株)、トステム(株)の主要得意先3社で占められていることです。そして3社のうち三菱重工業(株)のへの売上が急速に伸びていることです(説明資料9ページ)。

 三菱重工業からは、主に産業用ガスタービン部品の放電加工並びに表面処理の業務、日本碍子(株)からは、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム担体を成形するためのセラミックスハニカム押出用金型、トステム(株)からは、アルミサッシを成形するためのアルミ押出用金型をそれぞれ受託しています。

 そのほか、決算説明資料の8ページには
「放電加工」:三菱重工、ブリヂストン、デンソー
「金型」:トステム、日本ガイシ、住友軽金属工業、神戸製鋼所
「表面処理」:三菱重工、日立製作所、川崎重工
「機械装置」:三菱重工、トヨタ自動車、デンソー
 の4つの事業内容ごとに取引先が掲示されていますが、日本を代表する高い技術を持つ大企業ばかりです。いかに日本の高技術製造業から放電精密加工研究所の仕事(=技術)が評価されているかの証だと考えます。

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