『ファウスト』たまに見る悪夢

YouTubeで2週間限定無料配信だったやつ。
広告入るのが嫌で結局U-NEXTで見た。

たまたま見つけた地図をもとにある建物に来た男。
そこは劇場で、男はゲーテの「ファウスト」を演じることになる。
悪魔メフィストフェレスとの契約は果たして物語の中だけのものなのか…

みたいなやつ。

ライブ当日なのに/試験当日なのに/引っ越しの日なのに全く準備してなくて慌てふためく夢のような感じの映画だった。嫌すぎる。

実際主人公もいきなり舞台に立たされて、目の前に観客がみっしり入ってて、「え!?」ってなるシーンもあるんだけど、そこだけじゃなくて
絶対にありえない非現実を特に疑問を抱かずこなしていく雰囲気がたまに見る悪い夢にそっくりでゾワゾワした。

原作のファウストでは、「学問極めたけど人生虚しすぎる。もう悪魔呼んじゃう。悪魔呼んで青春やりなおすから!」みたいな話らしく
今作のファウストはただひたすら翻弄されるだけで、悪魔を呼んだ旨みはほぼなかった。かわいそう。
なんかそういう意味のなさも夢っぽいなと思った。

ヤンシュヴァンクマイエルの作品、あんまり見たことないからあまり断定的に言いたくないけど「食事」嫌いなの?ってくらい食べ物が不味そう。
絶対に美味しく撮らないですっていう気概を感じる。
ダイエットしたい人は見たらいいと思う。食欲失せる。

普通ならちょっとした不快感で済ませるところや、その不快感を頑張って不快にならないようにカバーしている日常の要素を敢えてクソデカ不快として出してみました!!みたいな感じで私はとても好き。
普段我々は「うんこなんてしません」みたいに澄まして過ごしているけど、ヤンシュヴァンクマイエルは「ほら!!デッカいうんこですぞ‼️」って見せつけてくるみたいな。違うか。

あと召喚術によって出てきたメフィストがミギーみたいでかわいい。
登場はカッコいいのに、帰るときはトコトコ山登って帰るの。地獄に帰るのに山登るの?気を付けてね。って言いたくなる。
👁️👄👁️
↑こんなかんじのやつ。ワロタ

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