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「にじいろのさかな」を読んで

小2の息子が図書室で「にじいろのさかな」という絵本を借りてきた。
先生が読んでくれた本らしく、その絵本+同じシリーズの絵本1冊を持って帰ってきて「僕が読むからママは聞いてて!」とのことだったので、2冊とも読んでもらいました📚

内容を説明すると…

虹色の鱗を持つ魚”にじうお”は、キラキラとした鱗を持つ世界一綺麗な魚だが、その美しさを過信し、他の魚から「遊ぼう」と声を掛けられても無視していまうという欠点があった。
ある日小さな魚に鱗を1枚分けてくれないかと頼まれ、それをキツイ言葉で断ると、以降他の魚達から仲間はずれにされてしまう。
一人ぼっちになり鱗を褒めてもらえなくなったにじうおは、ヒトデから賢いタコがいると聞き、タコに相談しに行く。
タコは「他の魚に鱗を1枚ずつ分けてあげれば良い。世界一綺麗な魚ではなくなるが、どうすれば幸せになるか分かるはず。」と言ってその場を去るが、にじうおは理解できない。
すると、以前鱗を分けてほしいと頼んできた小さな魚が再び現れ、また同じお願いをしてきた為、今度は願いを聞き入れて鱗を1枚あげることに。
小さな魚はにじうおから貰ったキラキラの鱗を身につけて嬉しそうに泳ぎ、それを不思議な気持ちで眺めていると他の魚達も集まってきて「自分も鱗が欲しい」とねだり、にじうおはキラキラの鱗を1枚だけ残し、他の鱗はみんなに分けた。
みんなでキラキラの鱗を纏い、遊びに誘ってもらえるようになったにじうおは幸せになった。

…みたいな感じでした。


うーん。
これが現実。だけど、良い話なのかな??と。

言わんとしてることは分かる。
「人より良いものを持っていたり容姿が優れていたとしても偉そうにしてはいけない」とか、「自分1人で沢山持っているよりも必要な人と分け合う方が良い」とか、「仲間と楽しく暮らす為には自己主張が強いと良くない」とか色々。

実際、息子が学校で教わってきたのは概ねそのような事で、息子も「いっぱいあるなら分けた方がいいよね!」と言っていました。

でも、私はそう思えず。

確かに、声掛けられても無視してしまったり、酷い断り方をしていまう高飛車な態度は良くなかったと思う。それで仲間はずれにされたのは自業自得だし、周りに酷い態度をとって1人でいたのに褒められなくなった途端寂しがるのも何だよと思う。

思うんだけど。

そもそも、その人が大切にしている物を「沢山あるんだから分けてくれてもいいでしょ」っていう考えで欲しがるのは違うかなって。
あげても良いと思えるかどうかは人それぞれだし、相手次第だと思う。
で、この人ならあげてもいいかな?と思ってあげたら他の人も群がってきて「自分も欲しい」って言ってくるって、個人的にはめちゃくちゃ嫌だなと思ってしまったんですよね。

鱗だってみんな形が違って、全部お気に入りだったかもしれないじゃないか。
他の魚から見たら同じかもしれないけど、全部がにじうおにとって特別だったかもしれないじゃないか。
良いじゃん、キラキラで。みんなが持ってない特別な鱗を沢山纏って。只々素敵じゃないか。
にじうおが他の魚に嫌がらせをしてたならまだしも、自分から攻撃してたわけじゃないんだから、苦手なら程良く付き合えば良かったじゃないか。

…と、おばさんは思うわけですよ。
もちろん分かってますよ。子供のイジメはこういうことがキッカケで発生したりしますからね。出る杭にならない様に過ごしてほしいんだと思うんだけども。

ただ、にじうおにキラキラの鱗がなくても、もしくはキラキラの鱗を貰えなくても「遊ぼう」って言ってくれる魚が出てきてほしかったな。

息子は「分け与えるのが善」と思っているので、その気持ちは否定しないまま「ママはこう感じたよ」と伝えました。
それと同時に「沢山あろうと無かろうと、人にあげたくない物を無理に分け与える必要はない。」ことも伝えました。

「分け与えるのが善 ≠ 分け与えないのが悪」ね。
ノットイコールよ。そこは。

で、ネットで調べてみたら結構私みたいな意見の方も沢山いらっしゃるみたいですね。
分かる。分かるよ皆さん。難しいよね。
皆さんは他のシリーズも読んでらっしゃるのかな?それちょっと気になる🤏

ちなみに息子が借りてきた同じシリーズのもう1冊は、鱗を分け与えて仲良くなった魚達と遊んでるところに、キラキラの鱗を持たない魚が仲間に入れてほしいと声を掛けるが、にじうおではない大きい魚が「キラキラの鱗がないと一緒に遊ばない」と追い返してしまうが…みたいな話でした。

うーん。コレもあるあるよね。
にじうおから貰った鱗を挟んでるだけの魚が何で「自分達は特別」みたいな感じ出してるのか意味分かんないですけど、悲しいかな、世の中ってそんな感じよね(´・ω・`)


まぁ、そんなわけで!
絵本読んでモヤモヤしたお話でございました👋

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