思いつかない

想像力がない

 私の一番の短所は想像力がないことだと思います。この短所に気づいたのは中学生の時です。私は苦手なことが多くあります。その苦手なことの多くが想像力のなさに起因していると気づいたのが中学生の頃でした。
 私は絵が描けません。とにかく描けません。模写であればなんとなくはできるのですが、0から描き上げろと言われると何も思いつきません。頭の中に完成図が描けないのです。そのため図工や美術の時間は教科書からアイデアを引っ張ってくるか、隣の友達の案を盗み見していました。
 また、私は球技があまり得意でないです。特に距離感を把握するのが苦手です。サッカーのヘディング、野球のフライ、テニスのスマッシュなど、上から降ってくるボールの距離感がつかめません。私が球技を習い事としてやってこなかったことも起因するとは思いますが、それを差し引いても苦手なのです。
 加えて、私は人の顔を覚えることが出来ません。思春期の人のことを覚えていない方が格好いいみたいなこととは全く別物です。写真などの形に残っているモノを見ることが出来れば、その顔を覚えることが出来るのですが、顔単体で人を覚えることが出来ません。声や体型、状況や言葉遣いから判断しています。今この瞬間に一番の友人の顔を思い出せと言われても、1枚の写真の映像しか思い浮かびません。
 これらの苦手にはすべて想像力のなさが原因だと思っています。頭の中にイメージを描けないから絵が描けないですし、頭の中でボールがどう飛んでくるのかが想像できないと距離感を掴めません。人の顔を頭の中で想像できないと、人の顔と名前が結びつきません。私は想像力がないことが原因で苦手なことが多いのです。

どう対応してるの?

 想像力が無くても生きていけます。経験を積んでいけば、予測を立てることが出来ます。計画を立てれば、先のことも見えてきます。人付き合いを増やせば、性格タイプによってどのような行動をするのか分析できます。想像力は思考力でカバーできるのです。私は想像するのが苦手だったので、思考するのが好きでした。
 思考も頭の中で行う行為であるから想像力とつながっているのではないかとも思う方もいると思います。変なことかもしれませんが、思考と想像はつながっていると思います。そのため私は思考のすべてを頭の中でやるのではなく、紙やパソコンに書き写すことによって可視化しています。そうすることで頭の中で整理する必要がなくなり、思考が簡単になります。
 他の人の思考よりは遅いし、非効率的だと思います。しかし私はこのように遠回りしないと何もできないのです。自分の身の丈を分かってるからこそ、自分のことを分かることだできるのかもしれませんし。

 私はこの個性と一生付き合っていくのだと思います。想像力がないことで、独自性や独創性などのオリジナリティあふれる考えは思いつかないかもしれませんが、遠回りすることでしか得られない思考力を武器に私はこれからも戦い続けたいと思います。

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