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2021年フジロックに行ってきた話。③

2021年フジロックに行ってきた話。①と②の
続きとなります。


今日は会場マナーとスタッフの対応について書こうと思います。

予期せぬマナー向上

①でも一番最初に書きましたが、
今年は例年になくマナーが良かったと感じました。

まず、コロナ関連の追加ルール。
マスクを外さない、ステージ前で密にならない、
は当たり前に守られていました。
これは自分を守るためのルールという面が大きいもんね。

そして、正直期待していなかったコロナに関わらず守られるべき会場マナー。
ゴミ、ステージアクトの盗撮がものすごく減っていたことにすごく驚きました。

10年以上フジロックに通っている夫が、年々マナーが悪くなっていると言っていた影響もあると思います。
この5年くらいはフジロックとサマソニ以外には行っていないけど、それより前は他のフェスもいくつか行ったことがあり、初めてフジロックに行ったときには、別にフジロックが特別マナーが良いという印象はありませんでした。
にも関わらず「世界一クリーンなフェス」を謳うフジロックに対するハードルが上がっていたのかもしれませんが、とにかくフジロックのマナーの悪さは目に付きました。

2017年、2018年あたりは特に酷かった。
世界一クリーンなフェスを謳うくせに、清掃スタッフが居るサマソニのほうが会場綺麗なんじゃない?と思うくらいゴミが放置されていたし、
(東京はパリピの民が多いので、サマソニはマナーが悪いに違いないという失礼な偏見による比較)
モッシュピットでアイコスの煙が上がっていたし、
人混みで椅子を持ち上げながら運ぶ人もいたし、
あまりにもステージ盗撮が横行していて、海外アーティストが多いのでついにフジロックも撮影OKになったのかと勘違いしたくらいに。

2019年も、その前2年に比べたらほんの少しは落ち着いたようにわたしは感じたけど、それでもまだまだマナーが良いとは言えませんでした。

それが何故か今年は急激にマナー違反が減っていました。
まずゴミの放置をほぼ見なかった。
時々気付かないうちに落としてしまったレベルのゴミは見かけるものの、紙カップ、皿等の意識的に放置されたゴミはほぼ見ませんでした。
すぐに片付けられない組み立て式の椅子(ヘリノックス)は、今年から公式で持ち込み禁止になっていました。それでも使用している人は居ましたが、今年は組み立てたまま運ぶ人には遭遇しませんでした。
アイコスの煙も今年はステージ前方で見ていない。
ただ、各ステージの後ろのほうでは時々喫煙者は見かけました。

そして盗撮。完全にゼロにはなっていないし、Twitter等でも相変わらず指摘をされていますが、これでもすっっっごく減ったほうなんですよ!!!

全ての原因に、そもそも参加者が少ないというのはあると思います。参加者が例年の1/3以外ですしね。

ゴミ放置については、酒類禁止となり酔っ払いがいなくなったことによりゴミ放置が減ったということも考えられると思いました。
また、ステージMCと共にボランティアスタッフが呼びかけていた
「ボランティアスタッフはコロナ感染の危険の中で誰のものか分からないゴミを拾い分別しないといけない」
という言葉も響くものがありました。
わたしとしては、フジロック開催を失敗だと言わせたくない来場者の気持ちがマナー意識向上に繋がったのではないか、と思いたい気持ちが大きいです。

自分自身、いつも以上にうっかりゴミ落としをしていないか気にしていたし、初めて自発的に他人のゴミ拾いのために会場徘徊をしました。
基本的にボランティア活動やりたくない人間であるこのわたしが。

だけどコロナに全然関係ない盗撮が減っている事については、運営の影響が大きいのではないかとわたしは思っています。

場内注意アナウンス

既に他の方のレポートでも書かれているように3日間通しで各ステージに専属MCが付き、アーティストアクト直前にMCが場内注意事項を伝えてくれます。
内容は公式サイトやSNSでも展開されているこちらの画像とだいたい同じ内容。

©フジロック公式Twitter

この他、ゴミは分別してゴミ箱へ、
アーティスト演奏中はステージ撮影全面禁止、
モッシュピット内の食事&椅子使用禁止
等の内容も加えられていました。

わたしは、このMCがこまめに注意喚起していたことが今年、マナー向上した理由の1つなのではないかと思っています。

前述したゴミ分別に関するボランティアスタッフの言葉もそうですが、
マスク着用という1つのルールにしても
「暑いけど我慢してね!」とか
「これから夜になると結構冷えるからね!マスクしておいたほうがちょうどいいよね!」と、耳に入りやすい言葉で何度もMCが声掛けしてくれる。

そして撮影禁止については「アーティストのアクト中のステージ撮影は禁止です。待ってる間や準備中は良いですよ。」と明言してくれていたことが良かったです。
これによって今までなあなあになっていた撮影ルールがはっきりとしたように思います。
(公式HPには毎年ちゃんと禁止事項として「出演アーティストの撮影・録音・録画行為」としっかり書いてあるんですけどね。)

スタッフ対応も向上

②でのステージ前の様子でも書きましたが、今年はアクト中も「会場内はマスク着用」「モッシュ、ダイブは禁止」など注意事項の書かれたビブスを着たスタッフが巡回していました。
そしてただ巡回しているだけではなく、盗撮を見つけ次第声かけ注意。

やっと運営が盗撮に本気出してくれた!!
今まであからさまに盗撮している人の近くにスタッフが居るのになんで注意しないの?と、どれだけもどかしかったことか!!

過去、動画撮影をしている人に対してスタッフが写真はいいけど動画はダメと注意をしていることがありました。
それを小耳にはさみ、写真は撮って良かったんだ!と思ったものの、後ほど公式HPを見るとやっぱり前述の通り、全ての撮影は禁止と記載されていました。

このように、これまではスタッフによって注意する線引きが違うということも問題だったと思います。
注意されたり注意されなかったりする。
だから結局どこからがNGなのかがわからない。
じゃぁ注意されるまで、見つかるまでやってもOK!みたいな空気になってしまっていたと思います。

今年はステージMCによるルールの明確化。
そして実際にその通りにスタッフが注意をする。
これによってルールがしっかり定着したように思います。

ただこれは、スタッフが巡回できる範囲でしか守られていないと思うので、やっぱり盗撮はゼロではありません。
(それでもすごく減っているのだから、今までどれだけ多かったんだよという話ですが)
来年以降も盗撮対策には力を入れていてほしいなぁ…

コロナ関係ない盗撮問題ばかり熱めに語ってしまいましたが、この他、アクト前のステージ前方での椅子使用や、待っている間にマーキング以上の密になっていないかなどの確認&声かけもされていたり、会場周辺の交通整備スタッフも例年より多いように感じたり、コロナを出さない事以外にも、地元に迷惑をかけないことに対する運営の心を感じました。

ステージからの移動

他の方のレポで多く挙げられているように、ステージからの移動は特に整備されていないため、渋滞が発生してしまっていることもありました。

これに対して、道を広げるなどの空間への対策は難しいと思うので、退場に時差をつけるなどの時間での対策になるのだと思います。
それならば自分で考えて早めに移動を始めるor逆にゆっくりめに移動を始めたり、人が増えているのなら自ら前の人との間隔を開けるようにして歩けば多少解決できるとも思いました。

そうするように運営が声かけしたほうが良いというのは確かにそうなんですが…
更に対策するのであれば、ゆったり移動できるように終了〜開始時間を開けるとか?
でも1つのステージに人が集りすぎないように、別ステージでのアクトが重なるようにタイムテーブル組まれているはずだし、難しいなぁ…
運営って大変。

逆に、ヘッドライナー終了後の会場からの退場時には、通常搬入車用に使用されている道が歩行者に開放されていたり、なるべく人を分散させる策が見られました。さすがにそれでも帰りの人は多かったけどね!

唯一見たコロナルール違反者(推測)

ここまでマナーの話の中で飲酒について触れてきませんでしたが、ぱっと見で飲酒しているとわかる人には遭遇しませんでした。

ただ、残念ながら一度だけ、理由は不明ですがスタッフにガッツリ注意されている人を見かけました。

2日目、ホワイトステージのthe Birthdayのアクト終了後。
グリーンへ戻ろうと、ステージに背を向けたところ、2人のスタッフに詰められている1人の男性が居ました。(若くはない、40〜50代に見える)

「〜〜なら出せるよね?」と、
男性に問いかける断片的なスタッフの声しか聞こえませんでしたが、何度もスタッフが“出して”と手のひらを出すジェスチャーをしているのを見ました。

しかし結局男性がスタッフに"何か"を渡す事はなく、突然男性からスタッフにハイタッチ代わりの肘タッチを求め、スタッフもそれに応え、また何かを言う男性に対し、スタッフが口元に指を立て“大声を出さないように”とジェスチャーをすると、男性は去っていきました。
残されたスタッフは顔を見合わせて、やれやれ、的なジェスチャーをしていたので、多分解決したのではなく、スタッフ側が折れたのだと思います。

盗撮であれば、その場で注意しカメラを下げてもらうだけで取り上げることまではしないので、
やっぱりあれは飲酒だったのかな。
でなければ解決もしてないのに陽気に肘タッチできないと思うので。

飲酒だとすると、スタッフは結局酒類を取り上げることはできていない、と批判をされるのかもしれませんが、スタッフはかなり粘っていたし、これ以上は運営の問題ではなく、参加者側のモラルの問題だと思いました。

本当はできることなら強制退場させてしまえ!
そのほうが対外的パフォーマンスにもなる!!
と思うけど、暴れられたらどうするとか、その人がキャンプサイト使ってたら荷物どうするんだとか、色々難しいんだろうなぁ…

そう考えると、やっぱり手荷物検査をもっと厳しくやるべきだったんだろうな
(結局本当に飲酒かは定かではないけれど)


今日はマナー問題について長々熱めに書いてしまったのでこの辺りで終いにします。
もうあまり書くことはないのだけど、次で2021年フジロックレポを終わらせようと思います。
今の気持ちだと、さっき我慢できずにつぶやいてしまったけど、ここ数日のフジロック批判について書いてしまいそう…
だから明日冷静になってから書こう。

読んで下さりありがとうございました。

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