見出し画像

わたしと肉


「ゔぅ、…、あー」
 頭痛で目が覚めた。この痛みは内的要因によるものか外的要因か。とにかくひどく痛かった。
 寝ていたのは玄関だった。狭い、独身向けのワンルーム。玄関から見渡せる室内。いろんなものが床に落ちていた。散らかった部屋だ。「……あー」
 とりあえず水、と節々が軋む音を無視して流しに向かう。散らかった部屋の持ち主に見合った散らかり具合だった。
「はー、生き返る……」
 渇いていた喉が生き返ったついでに頭もスッキリした。頭が回り始めて、すべき事を考えられるようになった。部屋の片付けだ。足の踏み場もない、と言うわけではないがそこそこ荒れている。とりわけ1番の大物は床に転がっている重さ約70キロのヒトの形をした肉塊だろう。生ゴミに捨てられるだろうか。
 最大の問題点は起きる前の記憶が無いことだった。目の前の肉塊を作り出したのは自分か、それとも他人か。それがわからないのである。分からない以上警察に知らせる訳にはいかない。だから、人知れず肉の処理をする必要があった。

≫続きは思い付いたら。
≫画像はお借りしました。ありがとうございます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?