共有持分の売却は専門買取業者へ!買取の流れ・注意点を解説

共有持分の売却はなかなかスムーズに進まないものですが、確実かつスムーズに売却を進められる方法としては、専門の買取業者に査定依頼をする方法があります。

専門の買取査定業者に依頼した場合、一般的な不動産業者とは異なるメリットが多数あります。

また、他の共有権利者の同意や協力が得られなくても、単独で手続きを進めることができるため、スピーディーに手続きを進めることが可能になります。

「そんなメリットのある共有持分専門の買取業者って何?」
「いくらぐらいで買い取ってくれるの?」
「どんな手順で進めれば専門業者に買い取ってもらえるの?」

共有持分の売却を考えている方は、そのような疑問を感じられると思います。

今回の記事では、共有持分の買取業者に査定見積もりをするメリットや、買取の流れなどについて解説します。

共有持分の売却はスムーズにはいかない?


共有持分とは、不動産を複数人数で所有している時の、一人ひとりが持つ権利の割合のことです。

共有持分が生じる主な例は以下の通りです。

・遺産を相続して、遺産分割協議がまとまらなかった・・・

・夫婦や友人同士で不動産を共同購入した・・・

なお共有持分であっても、共有権利者と物件の利用や売却についての考え方が同じなら、特に大きな問題にはなりません。

(共有持分であってもそれほど大きなデメリットが生じないケース)
・夫婦共同名義の物件に一緒に住むケース
・共有持分を持つ権利者同士で、不動産を売るということで希望が一致しているケース

しかし、共有権利者と方向性が一致していなかったり、どうしても連絡が取れなかったりする場合には、共有持分はデメリットの大きな物件になってしまいます。

共有持分が売れにくい4つの理由
共有持分は、持分の範囲内であれば他の共有権利者の同意がなくとも、単独で売ることができます。

しかし、共有持分は第三者にとってあまりメリットがないので一般の不動産業者ではなかなか売れません。
共有持分が、第三者にとってあまりメリットがないのは、以下の理由からです。

①第三者が共有持分を購入しても、現実的に物件に住んだり、賃貸物件として運用したりすることができない
②リフォームや用途の変更をする際にも、過半数の共有権利者の同意が必要
③共有権利者との間でトラブルが発生するリスクがある
④購入後に手放そうと思っても、売れにくいことがある

購入者にとってデメリットやリスクが大きいため、共有持分はなかなか売れないことが多く、売れても相場よりも安い価格となってしまうのが通常です。
共有持分の売却価格の相場は?
これまでに紹介した事情から、共有持分を一般的な大手不動産会社の仲介で売ろうとしても、相場よりも安い査定になってしまいます。

本来であれば、3,000万円の不動産の1/2の共有持分を有しているときには「1,500万円分の価値を持っている」といえます。
しかし、この場合に1,500万円で共有持分が売れるケースは極めて珍しいことです。

共有持分の売却価格の相場は、物件の状態や状況などにもよりますが、本来の価格よりも2~5割程度差し引かれてしまうのが一般的です。

共有持分をなるべく高く売却するには?


共有持分のデメリットを最小限に抑えるためのベストな方法は、共有権利者の協力を受けることです。

例えば、離婚や相続において財産の分配方法について、お互いに納得がいかない状況に陥ってしまうケースは多々あります。
しかし互いに協力をして、共有する不動産の所有者を1人に集めたり、共同で一緒の物件を売ったりすることができれば、物件の価値を最大限に活かすことができます。

とはいえ、思い通りにならないからこそ苦労してしまうというものです。
共有権利者の協力を得るのが難しい場合には、どのような売却方法がベストなのでしょうか?

共有持分を買取専門業者へ売却する5つのメリット
結論からいえば、共有持分は専門の買取業者に査定依頼をするのがベストな選択肢です。

専門の買取業者とは、共有持分の運用や買取に関してノウハウや実績を持っていて、積極的に買取を行っている業者のことです。

買取業者に査定依頼をして売却するメリットは、次の5点です。

①スピーディーに現金化できる
買取業者は「買取」の金額を査定してくれるので、査定額がスピーディーに手元に入ることになります。
②共有権利者とのトラブルや、話し合いから離脱できる
共有する不動産についての話し合いやトラブルも、物件を売却してしまえば一切、無縁になります。また、共有持分の専門業者は、共有物件に関して法律などの専門知識や実績を持っているので、売却後の共有権利者とのやり取りなども全て、一任することができます。
③共有持分を持ち続けるデメリットを解消できる
共有持分を持ち続けていると、固定資産税の支払い義務が生じてしまうといったデメリットも持つことになります。
買取業者に買取を依頼すれば、すぐに共有持分を手放すことができるため、共有持分を持ち続けるデメリットを解消することができます。
④共有権利者に最後まで売却の意思を知らせずに、手続きを進められる
事情によっては、共有権利者に売却の意思を知られたくないというケースは多々あります。
親族同士で揉めているときには、売却しようとしていることが明らかになると、かなりややこしいトラブルに発展しかねないからです。

仲介物件として売りに出す場合、売り物件として一般的に開示されてしまうため、他の共有権利者に見つかってしまうリスクがありますが、専門の買取業者に依頼すれば、そのようなリスクは回避できます。

売却手続きが全て完了して、契約関係がきれいになった段階で報告をすれば済むので、トラブルの泥沼化を避けることができます。
⑤現実的な方法としては、最も高く売れる
共有持分を最も高く売る方法は、共有状態を解消して1つの物件とすることです。しかし、共有物件の売却を検討している方の多くは、このような物件の価値を下げずに売る方法がとれずに苦労している方です。

そのような方でも、確実に取れる方法の中で、専門の買取業者への売却は最も高く売れる方法です。
専門業者は、購入後の運用や売却についての確かな知識・ノウハウを持っているので、共有持分の物件が持っている最大限の価値を引き出すことができるというわけです。
大手不動産会社に買取を依頼することはできないの?
「不動産は高価な取引だから大手不動産会社にお任せしたい」
「大手不動産会社に買取依頼をしてはいけないの?」
といった疑問を感じる方もいるかもしれませんね。

しかし、一般的に大手不動産会社は共有持分を積極的に買い取ってくれません。

買取を拒否されてしまうか、あるいは専門業者の買取査定額よりもずっと安い買取金額を提示されるか、のいずれかの可能性が高いです。
また、地域密着型の一般的な不動産会社も同様です。

共有持分を積極的に買い取ってくれるのは、共有持分の買取を積極的にアピールしている専門買取業者のみです。

なぜ、大手不動産業者や地元の地域密着型の不動産業者は、積極的に買取をしてくれないか?

その理由は、共有持分にはリスクがあることと、共有権利者との調整などに手間がかかってしまうためです。
大手不動産会社や地域密着型の業者は、一般的な物件の取り扱いがメインということもあり、どうしても共有持分の物件に手をかけていられないということです。

共有持分をスムーズに売却するための3つの注意点


共有持分をスムーズに売却するためには、注意点を押さえる必要があります。
この章では、共有持分の買取査定を依頼するにあたり、必ず押さえておきたいポイントを3点解説します。

ノウハウや知識を持った不動産業者を見極めること
せっかく専門の買取業者に売却をするなら、1万円でも高く売りたいものです。
不動産を売却する際には、どの業者に査定を依頼するかによって値段の差が生じやすいものですが、共有持分のような特殊な物件においては、その差は顕著なものとなります。

そこで1つの指標となるのは、買取業者が持っているノウハウや知識です。

共有持分を運用するには、不動産や法律・相続などに関する高度な知識や経験が必要です。
これらを持っている業者であれば、トラブルに発展しそうな局面であってもうまく切り抜けたり、トラブルに発展する前に対処したりすることができるので、運用に成功する可能性が高いです。

反対に、知識や経験の少ない業者の場合トラブルに発展してしまって、結局手間や費用が掛かってしまうことが多々あります。

当然ですが、知識・経験を駆使してトラブルを起こさない業者は、共有持分を高く評価してくれますし、そうでない業者は、安く見積もり査定する傾向があります。

また、ノウハウや知識は不動産売却後に、他の共有権利者との関係を良好に保つためにも重要です。
知識やノウハウの少ない業者がトラブルを起こしてしまった際、その業者に権利を売った人に対して、批判や憎悪の感情が向いてしまう可能性も0ではありません。
複数の業者から見積もりを取ること
とは言っても、知識やノウハウのある業者を見極めるのはとても難しいことです。
実績の件数を調べたところで「実績が〇〇件以上あれば安心」といった明確な指標はないので、やはりある程度は、自分自身で判断しないといけなくなるためです。

この時に、不動産や法律の知識がない方でも、安心して見極められる確実な方法は、複数の不動産業者から見積もりを取ることです。

この時以下の2点を比較すれば、安心して任せられる業者をスムーズに探すことができます。

●査定見積もりの価格
→高い査定額を提示してくれる業者は、その価格に根拠があるということです。
つまり、高い値段で買い取っても十分に利益を生み出せるということです。

●スピーディー、かつ的確なレスポンス
査定の依頼や質問事項について、担当者からの連絡や返信がすぐにあるかどうかをチェックしましょう。
レスポンスが遅いと、その分契約に時間がかかってしまいます。

査定依頼をする前に共有権利者に伝えること
査定依頼をする前、あるいは売却手続きをする前には、できるだけ共有権利者に売却する意思を伝えた方が無難です。

というのも、もし共有権利者が同じように売却を検討しているときには、一緒に売却手続きを進めた方が確実に高く売れるからです。

3人以上の権利者がいて、どうしても権利者のうちの1人が反対している場合でも同様です。
共有持分を売却する際には、持分の割合が高ければ高いほど有利になるため、明らかに敵対される場合を除いては、伝えた方が失敗のリスクが減ります。

ただし、共有権利者とどうしても連絡がつかないケースや、売却の意思が分かった時点でトラブルに発展してしまうケースなどもあるので、伝えるか伝えないかの判断は慎重に行う必要があります。

一括査定サイトのメリット


共有持分を売却する際には、複数業者から査定見積もりを取って、安心できる業者を選ぶのが鉄則です。

そこで利用したいのが、共有持分を含む訳あり不動産の、一括査定サイトです。

一括査定サイトを利用した場合、次のメリットがあります。

・手間をかけずに複数の業者から査定見積もりを取ることができる
・最も高い査定額を提示してくれる業者に売却できる

一言にまとめれば「最小限の手間で、最大限の現金を手にできる」ということです。

特に専門業者をこれから一件ずつ探していく、という方にとっては、手間を大きく軽減できます。


まとめ


共有持分の売却は、一般的な不動産のように普通に売却しようと思っても、なかなかスムーズには進みません。

共有権利者の協力が得られればスムーズに進む可能性も上がりますが、そうでない場合・・・
ベストな選択としては、共有持分の専門買取業者に買取依頼をすることです。

専門の買取業者は、共有持分に関して専門的な知識やノウハウを持っています。
従って、一般的な不動産業者に買取を拒否されたり、かなり安い金額を提示されたりした物件であっても、専門の買取業者なら高い査定額が提示されることがあります。

さらに
・他の共有権利者に知られずに売却手続きを進められる
・共有権利者との話し合いから離脱できる

といったメリットもあります。

共有持分の買取専門業者を選ぶ際には、複数の業者に査定見積もりを依頼して、そのなかから信頼できる業者を選ぶのが理想的です。
そのための方法としては、訳あり物件の一括査定サイトがとても便利です。

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