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289. あと少し酔えたら

酒が嫌いだ
ただ単純に酒の味を好まないからなのか
それとも幼少の頃にみた、酔った両親の面影が消えないからか

人は酒を飲むと変わる、誰しも例外なくだ
じゃあ酒を飲んでいない時の君は、私が普段関わっている君は誰なのか、嘘なのか

そんなことを考えてしまうから、酒がもっと嫌いになる
仲良くなれた、そう思っていたのにな

酒を飲んでいるとき、すごく真面目に熱心に何かを語っていた君を、明日の君は覚えていないのだ
ああ私はちゃんと聞いていたのに、あれはなんだったんだ
かなしいなあ

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