見出し画像

クソ専業を切るまでの話5(完結)

これは半年前に出会ったクソ専業を切るまでの話である。
クソ専業はBEGINのボーカルに似ていた為、ここでは比嘉と呼ぶ。
沖縄出身の40歳である。


最終章・決別編

いよいよ最終章突入である。
こんな駄文をここまで読んで下さった方へ感謝を込めて綴ります。

さて、あまりにも金がない比嘉に嫌々ながらも優良店である私のマイホを教えて以来、本当に毎日比嘉が来るようになってしまった。
前回も書いたが、比嘉は夜から朝にかけて居酒屋のバイトをして、そのまま朝の抽選に並ぶか軍団稼働。ツモれなかったら帰って仮眠してまたバイトに向かうという厳しいの生活を送っていた。見るたびに歯は減りクマは増え肌は荒れ、汚くなっていった。
当然だが歯は一本抜けると支えが無くなり嚙み合わせが悪くなるので、その両サイドと上下に対面する歯も悪くなり、放っておくとどんどん他の歯まで抜けるのである。
比嘉はそのことを知らずにずっと放置しており、いくら歯医者を勧めても医者は嫌いらしく頑として行かなかった。
「放っておくと周りの歯が抜けるなんて知らなかったですよ!」とキレていた比嘉の鼻の下のケツの穴から出る吐息は、もう人間のそれでは無かった。

さて、彼のスロット事情はと言うと私のマイホが日本屈指の優良店の為、
当然ハナハナの扱いも良くなんとか勝てているようだった。
毎日毎日ウンザリするほどLINEが来るのだ。
「今ホール着きましたw」
「抽選35/300ですw」
「ハナの〇番台取りましたw」
「今3-1で合算80ですw」
「4-2になりましたw」
「6ツモですw」
「ベル良夫なんで6有吉ですw」
こんな地獄のLINEが延々と来るのだ。
返信なんてなくてもお構いなし。彼の演説は続くのだ。
究極のオナニストである。
夕方以降に居酒屋のバイトがある日は、軍団ネットワークの誰かを打ち子に召喚していた。誰も捕まらないと私に打ち子を頼んできたりもした。
私は「打ち子」というものに対してかなり否定的である。
時給1,000円程度で(比嘉の所属する軍団は日給9,000円)スロットを打たされるくらいなら、ハイエナを勉強して期待値を拾うか、目押しを練習して設定1でも機械割102%↑の機種を打った方が財布にも健康にも絶対に良い。
例外としてパチンコパチスロ初心者の若い奴が勉強の為に打ち子をやるというのならギリ良いとする。
よって私は打ち子は絶対にやらないのでもう依頼してくるなと断った。
そもそも初めて会った日に推定設定6のハナハナを無償で譲っているのに、自分の時は打ち子してくれとはどこまで図々しい奴なのだろうか。

さて、話は変わってそのホールにはスロパチ界隈では有名な女性演者やライターがよく来店するのである。流石にパチ屋ではなかなかお目にかかれない美女揃いである。
当然設定状況に”演者寄せ”なるものが行われるので、私は毎回誰が来るのかをチェックしている。
某美人演者が来た時、比嘉に「やっぱ生で見ると可愛いですね!」とポジティブな発言をしたところ「どーせ整形ですよwwwそこまで可愛くはないし、絶対性格悪いですよw」とのこと。認知的不協和のお手本のような人間である。
以下画像の狐を比嘉に、ぶどうを女に置き換えた方が良いまである。

ちょっと喋ったら好きになる癖に、プライドだけは一丁前である。
どうやら前のバイト先の年上シングルマザーにこっぴどく振られ、女性嫌いが加速してしまったようだ。
女性なら誰でもいける私の守備範囲を見習って欲しいものである。

比嘉はとにかくネガティブなのだ。
並んでいる若者が騒いでいると「ろくに社会経験もない奴らが調子にのってますねw」と文句を垂れ、自分の隣の台が凹んでいるとめちゃくちゃ喜ぶ。
他人の不幸こそが最大の幸せなのだ。
何故か社会経験豊富ですアピールをやたらしてくるのだが、風俗のキャッチとパチ屋居酒屋バイトしか経験しておらず、正社員経験は無いのである。
前回の地獄居酒屋の時に「いずれは営業職に就きたいですねw周りに絶対やった方がいいって言われてるんでw話術も自信ありますしw」
と言っていたが、40過ぎ未経験のチビデブハゲ歯無しを営業で雇う経営者など存在しないのである。

そんなこんなで比嘉はバイトも頑張って多少資金が出来たので、もう軍団を辞めたい様であった。流石に日給9,000円で食事休憩も無し、回転数ノルマ有りでは人として扱われてないので仕方がない。
翌日に軍団稼働があっても、ドタキャンしてプライベート稼働を優先させるようになっていった。軍団長からすればとんだ迷惑な打ち子である。


決別の日

さて、ついに決別の日がやってくるのである。
いつものように私のマイホ(もはや比嘉のマイホ)へ行く比嘉。
朝から座ったハナハナが推定6らしく、夕方頃にLINEが来た。要約すると
「夜からバイトが入ってるのに打ち子が見つからないので、タダであげるから打ちませんか?」
とのこと。データを見るとBIG23.REG7の合算1/130みたいな感じだった。
合算は良いがバケの少なさに不安を感じたが、ハナハナ専業の比嘉が
「ベル確率とサイドランプとここの店の癖的に絶対6」と言い張っており、何よりドケチの比嘉がタダで譲ってくれると言うので向かうことにした。

私がホールに着くころに比嘉は更にBIGを重ねており、ご機嫌だった。
さっさと代わって欲しかったのだが「引継ぎがしたい」と訳の分からないことを言って、今までの小役カウントやサイドランプの色を教えてくれた。
いいからさっさと打たせろ。
やっとクソみたいな引継ぎが終わり、比嘉は2000枚以上ご機嫌で持ち帰って行った。私は不潔日本代表の比嘉がさっきまで打ってた台を打つことに抵抗があり、店内にあるおしぼりを入口にある手指消毒用のアルコールにどっぷり浸し、台を磨き上げるかの如く丁寧に拭いた。
そして台周りが本当に汚いのである。
台上に置かれた無数のコーラやカフェオレの空ペットボトル
タバコが溢れパンパンの灰皿
灰皿以外の場所にも吸い殻が落ちている

イメージ画像1
イメージ画像2

これらは実際の写真ではないが、これの数倍汚かったのだ。

ここで私はついに我慢の限界に達した。

もう説明は不要であろう。
私のお世話になっているホールでこの無礼。
怪物を超えた害獣だ。私の手には負えない。

そして6だと言うハナハナもそこから急降下し貯メダル500枚と1万飲まれたので辞めた。
比嘉はずっとその台のデータを見ていたらしく、夜中にLINEが来た。
「残念でしたねwまぁハナは6でもヒキ悪いと余裕で負けますから!w」
…….そのままLINEをブロックした。

LINEをブロックした一週間後、恐らくブロックされ慣れている比嘉は自分が私にブロックされたことに気付き、LINEのブロック返しをされ、Twitterのフォローも外されていた。
しかし奴のことだからずっと私のTwitterを監視しているだろう。

比嘉よ。もしこれを見ていたら、仮名だが自分のことだとわかるよな?
ブロックして以来マイホに一切現れなくなったが、今日もどこかでハナハナを打っていることだろう。
あれから半年くらい経つが、私は未だにパチ屋で一人も友達が出来ない。
話しかけてくれたのは後にも先にもお前だけだったよ。
もし私をどこかのパチ屋で見かけたらまた話しかけてくれ。
ブロックは解除しないし、絶対飲みにも行かないけどな。。。。

~fin~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?