旅先の食事風景【こっち(東風)】
健康に目覚めたもやしは、自炊に徹するようになったのだった――
というのは誤情報で、一人暮らしの醍醐味ってやっぱり自炊だと思うんですよね。
他のメインとなる掃除・洗濯はどちらかといえば『整理』であり、どうしても作業感が否めません。
その点料理は『創り出すもの』であり、成果物を『体感するもの』でさえあるわけです。
なんと面白くも味わい深いことでしょうか。
なんてド素人が得意気に語ってみる。
まぁ、結局外食って美味しいんですけどね。
そして今回も当然の様に美味しいお店を見つけたのでご紹介。
頼むものが全部美味しいってやばすぎる。
場所は和歌山市から南へ下った田辺市の駅周辺。
タクシーの運転手さんオススメのお店は、狭い入り組んだ路地を抜けた先。しかも雑居ビルの一階……。
道路側に入り口がないため、下手をすると通り過ぎてしまいかねない隠れ家的な場所でした。
入って右手側にカウンター、左手側に座敷が二つ。大体二十席ほどのお店です。
冊子になったメニュー表とは別に、大きな存在感のある黒板にびっしりと書かれている。
だが、価格が、ないっ! まさかの時価!?
さて、少しばかり背を伸ばすようなことがありましたが、大丈夫です。
きっと聞いたら教えてくれると思いますが、もやしは聞きませんでした。
感覚でわかる。きっと、うん。価格帯は冊子のメニュー表がありますからね!
そしてまずはこちら――!!
ひゃっふー!! 完全に画像のピンボケ具合がヤバイ!
奥のが刺身、手前がお酒……って、さすがにわかりますよね。
乗っていたのは、時計回りに炙り鯛・トロ・えび・まぐろ・はも・たこ・しめ鯖・ホタテです。
読者様なら読み取れましたよねっ!
とにかく、マグロの赤身が美味しい。
食感が柔らかく、しっとりもっちりしていて、濃い旨味が噛むたびに溢れる。
もっと味わいたいと思っていても、余韻を残して早々に退出していくのです……。
いや、十分な大きさがあるので、本当に味わってる瞬間は頭がパーになってる可能性があるんですけどね。
その他のネタも当然美味しい。
漁港に食べに行ったかと思うほど新鮮なんですよね。
しかもこの後、エビの頭を焼いて塩を振ったものが出てくるんです。
ここまで冷たく、しっとりしたものばかり口にしていた中で現れるぱりぱり感。
香ばしい香りと触感に仰天し、強めの塩味に反応してよだれが噴き出す……。
主役は遅れてくるんだぜ、と言わんばかりの存在感をエビの頭(塩焼き)が放っているところに登場したのがこちら。
桃の生ハム巻き。
和歌山でも荒川の桃は超有名です。いや、使ってるかは知りませんよ?
しかしこの塩と果糖のコラボレーションは頭をとろかせるのには最適解だったようです。
一瞬でなくなるデザートのお皿は、次のメニューへの活力へと転換されるのです。
はい、こちら。ハモとアスパラの天ぷらです。
ほくほくと柔らかく、仄かな甘みを宿すハモを梅塩で……もう、語る必要もないくらいの絶品感。
旬のアスパラなんて、火を入れるだけで充分美味しいですしね!
山芋とカマンベールチーズの春巻き。
揚げ物が続くな、と思うなかれ。
サクサクと歯ごたえの楽しさに加え、むしろカマンベールの癖のある臭気が消え去っている。
何ならチーズの酸味を山芋がトロリと包み込んでしっとり感まで演出する。
もう、山芋がチーズの延長線上にすら感じてしまうほどですぜ。
からの、初体験のウツボの白焼き。
見た目が悪くなる皮を上側にするのは、ぱりぱり食感を崩したくないとのこと。
口にするとスナック菓子と勘違いするほどの触感に香ばしさ。
塩味に手前のワサビを添えて食べると、本当に飲み物が進みまくる……!
のどぐろの一夜干し。
もう、見てるだけで美味しそう。
身をほぐす、なんて言葉すら生ぬるいほど、触れるだけで柔らかくつまめてしまう。
魚を食べるのが苦手な人だと余計にびっくりするやつです。
こちらも皮目が上に来ていますが、恐ろしいほどの脂の旨味を堪能できます。
どうやって崩さずに焼いてたんだろうなぁ……。
最後にマグロの中落ちをこそいだ一品をちょこっとサービスで。
伝えなくてもわかるだろ? 美味いんだよ。本当に。
こうして絶品のお店をまた一つ知ってしまった……。
運転手さんも「田辺に不味いところってないから困っちゃうなぁ」なんて言ってたけれど、きっとそうなんでしょうね。
中でもオススメのお店に連れて行っていただいて、めちゃくちゃ食べさせてもらいました。
のどぐろ入っての金額で覚悟していましたが、思っていたよりも良心的で驚きました。
田辺へ行かれた方はぜひ、ご賞味あれ!
参考までにお店の情報を掲載しておきます。
(※正確な情報が必要な場合は直接店舗にお問い合わせください)
店舗名:こっち(東風)
住所:和歌山県田辺市湊1002
電話番号:0739-26-0720
営業時間:17時30分~22時30分
定休日:月曜日 (日曜営業)
公式SNS
見つけられませんでした……。
情報サイト
食べログ
https://tabelog.com/wakayama/A3004/A300402/30001069/
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