なんで自分は写真を撮るんだろう

ふとタイトルの通りの疑問が思い浮かんだ
きっとこれは古今東西あらゆる写真を撮る人が一度はぶち当たり悩み抜いたテーマなのだろうけど、みなさん「楽しい」とか「記録したい」とか「仕事だから」とか「承認欲求満たしたい」とか色々あると思う
自分はプロじゃないので上記の「仕事だから」以外は大体満たしている(承認欲求ありますよ!!!)けど、一番根っこの部分はやはり「楽しい」があるし、たぶん大体の人はそうなんじゃないかと思う

けどこの「楽しい」の正体ってなんだろう
「楽しい」に理屈なんていらんという声が聞こえてきそうだしまぁそうだろなと思うけど、自分の中でちょっとスッキリしない
一体なんなんだ。。。

ちょっと考えたのだけど、現時点での自分にとってこれは、「絵描き」の代替行為だからなんじゃないかと思う

少し話は飛ぶけど、幼少期クレヨンしんちゃんの漫画が好きすぎて学校でも読みたいと思っていたことがあった
けどどこにでもある普通の公立学校だったもんで漫画持ち込みなんか禁止だったし隠れて漫画持っていく度胸もなかったので、せや!自分でクレヨンしんちゃんの漫画描いてコピーすれば怒られんやろ!!!と学校規則の穴を突いてんだかただのアホだかな発想をして自由帳にクレヨンしんちゃんの漫画を書き移そうとしたことがある
「したことがある」なのはすぐに挫折したからだ
棒人間しか書けなかったのである(笑)
絵描きのセンスが無さすぎて、模写しようとしても線?コマ?やらがどうなってんのかさっぱりわからずマジで何ひとつ完成形を見ることなく挫折した

そこからズルズルと絵を描くという行為への苦手意識はずっと続き今も描けと言われても絶対無理と即答するくらい苦手意識がある
美術の成績は常に堂々の通知表最低評価が下っており見事に学校期間からもおめぇの美的センスゼロだからと突きつけられた(そんな言い方はしてない)

翻って、絵描きという行為に比べて写真を撮るという行為について考えてみると、(上手く撮るためとか表現のこととか一切無視して考えれば)カメラがあればボタン一つで簡単に像を結ぶことができる
線がどうの色の濃さがどうのとかややこしいこと考えずとも一発ポンだ
まだ携帯電話を持っていなかった頃、兄が解約して放置していたカメラ付きの携帯電話(ガラケー)(世代がバレる)を勝手に持ち出して近所の何気ない風景をバシャバシャ撮りまくったことがある
家の近くにあったエリートっぽい小学生が通う塾や走り回る電車、道路等々ほんとに何も特徴を出すまでもないような写真
これは1日か2日くらいで飽きちゃったけども、「絵を描くのはあんな大変なのに写真はボタン一発で撮れて楽しいなぁ!!!」という、ボタン一つで像を結べるという新鮮な感覚が写真体験の原初だったのだと思う

あれから年月が経って習慣的に同じような場所とか生活圏でストリートスナップを撮っているけど、これって兄のガラケーで近所を撮って回ったあの頃と知識レベルは当然違うが本質的には同じだよなと思う
自分の中のどこかに今も「ボタン一つで像を結べる楽しさ」に魅了されている自分がいるからなのかもしれないなぁ、とふと昔のことを思い出したのでした


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