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1年生だった僕の高校最後の大会

(僕の記憶違いなのかもしれませんが2複3単の試合順は
1複・1単・2単・2複・3単
だった気がしてます。あくまで僕の時は。
どこを調べてもそのレギュレーションが出てこないんですけど
じゃあないと僕の記憶と一つも合わないので。(笑)
なのでこの先の試合順は上記の順である体でお話しさせてください)

前回負けた一番の理由は周りが見れなかった事、正直自分の実力を過信しすぎていた為に起きた最悪のパターンだったと思う。今までは何を打とうが関係なく自分の打ちたいものを打つことで試合に勝つことができていた分、それらが通用しない時や思うように球が行かない時は自滅の一途をたどるのみだった。一回戦目はそれで崩れた。

次に状況が見れていなかった事、自分の調子が戻ったから勝てる、自分がいつも通りやれば負けないという自分の状態しか考えていなかったがためにペアのメンタルに気づけなかった。というか気づけるはずもない、その実力がなかった。

エースペアの二人は試合中よく声を掛け合いながら、お互いの状況を把握していたように感じる。この二人は少し特殊なペアであったために声掛けはかなり必須だったのかもしれない。

ダブルスは前衛が得意な方と後衛が得意な方とで役割を分担するのが定石とされている。(完全に主観です)

前衛型はとにかく前での球の処理や後衛に球が回るように試合を作り大事な場面で決めに行く
後衛型はきわどいコースを狙い前衛が構えているところに球が来るように繊細にコースを考える
前衛が後衛を活かし、後衛が前衛を活かす

かく言う僕は完全に後衛型で前衛はお粗末。ペアの子もかなりの後衛型で正直僕たちのペアはどちらが後ろでも怖いがどちらが前でも怖くないという極端なペア。

それに引き換えエースペアは二人ともがどちら型でもないというペアだった。二人ともそこそこに後ろから打てるし、そこそこに前衛で球も作れるためどっちかがどっちかに張り付くという形があまりないのだ。これだけ見たらそこそこのペアに思えるが実際対戦してみるとこの癖はかなり厄介だった。

一般のペアや僕たちみたいな同種二人のペアを攻略するのはさほど難しくない、得意なことをやらせない、つまり逆に配置させるだけでいい。(それもできないくらい上手い人や前衛型なのに後ろがバカ上手いとか
異次元な選手は別とします)逆に実力差がはっきりしている時はどうしたってひっくり返すことが出来ないほどの点差になることも然りだ。

ただこのそこそこペアは常に臨機応変にコート内で対応できる。たくさんのゲームパターンを持っており、鉄板の勝ちパターンも持っている、それだけの種類があるからこそコート内で声を掛け合い流動的な動きにもお互いが合わせていける。

このダブルスの形が強いわけではなく、このダブルスが強い形で成立するくらい二人ともペアを見ているのだ。

この部分が圧倒的に足りない。ダブルとして完成していないのもそうだが、個人の能力として周りを見る力と言うのがダブルスにおいて何よりも大事という事だ。


大会のレベル

次にある試合は団体戦、先輩たちと出る最初で最後の試合。
この試合で勝ち上れば関東大会に出場することができる。

トーナメントが発表になり確認すると、名前を聞いたことある高校がたくさんあった。
全国的に有名な高校や昔からの強豪校、ここら辺の強い奴らが集まる高校、最近強くなったと言われる高校など何かしら名前の売れている高校がたくさんある。

2回戦目から強豪校と当たる、上手く勝ち上がれば関東をかけた試合は全国的に有名な高校とやることになる。中学の時とは明らかにレベルが何段階も上で、予選から都大会レベルの対戦カードだらけだった。

試合に勝つためには周りが見えないなどという初歩的なところで躓いてる場合じゃない、誰と組んでも合わせられる、みんなが組みやすいダブルスプレイヤーにならなくてはいけない。

高校の”団体戦”

開場の前に体育館に着くとすでにかなりの数の学校がおり、背面にはそれぞれの高校名が入っているのを眺めながら「あそこ強いとこだ」「うわ本物の○○高校だ」など緊張しながらもリラックスできていた。

開場し受付を済ませる、準備をしてアップをする、基礎打ちに入りストレッチをし開会式にでる、いつもの試合の流れ。ただ今までと違ったのは開会式の為下に降りている選手たち、の他に、応援席に選手の何倍も人がいた事。

あちこちで下げられる横断幕、学校ごとのカメラの準備、新人戦なんて全く人がいなかったんじゃないかと思わざるを得ないほどの人数が応援に来ていた。今までの僕ならこの雰囲気に飲まれていたと思う、しかしこの日のために心に余裕を持てる練習を散々してきた、周りに踊らされるようなことはもう無い。冷静な気持ちのままに出場予定の一回戦第一シングルに向かった。

初戦

この日最初の試合。同じくらいのレベルと目される学校との試合だったが
第一ダブルスはエースペアが危なげなく取って1-0。

次が僕の試合だ。気持ちは落ち着いて、胸も頭も空っぽになったような感覚だった。

コンディションも悪くなく早々に11点のインターバルになった。
バドミントンの試合は21点先取だが11点で一度休憩とチームとの話し合いの時間が設けられる。

戻る僕に先輩たちがが笑いながら声をかけてくれた。


「どうした?そんな緊張しなくていいんじゃない?(笑)」


そう、僕は信じられないほど緊張し鮮やかな連続ミスで早々にインターバルを迎えた。
自分でも「こんな緊張する?」と思うほどに緊張していた。
ありがたいことに先輩たちが笑って迎えてくれたことで何とか冷静になることができたが、後にも先にもラケットの持ち方に疑問を持ったのはこれが最後だった。

何とかその後はぎこちないながらプレーを続け、いらない激熱ファイナルを繰り広げ何とかチームに勝ちを持って帰ってこれた

次の第二シングルに向かう先輩は僕に「今の試合のおかげでこっちの緊張がとれたよ、ありがとう」と声をかけて試合に向かい、ストレートで勝って帰ってきた。
絶対緊張なんてしないし、負けることは無いような先輩だが緊張していた僕にああいう声をかけてくれるのは流石だなと感じるとともに僕のやりたかった団体戦が出来ている感動にこみ上げるものがあった。

2回戦目は案の定強豪校との試合。正直1回戦の学校とはレベルが違うがやることは変わらない、試合に出る以上勝たなくてはいけない。僕たちは第二ダブルスで出場することになる。
1回戦のレベルから少し気の抜けていた僕だったがここからの試合は全て激しく厳しい試合になった。

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