労働基準監督官A合格体験記(面接再現)


はじめに

こんにちは。
今回は労働基準監督官Aの面接再現について記していきたいと思います。

監督官試験は面接が重視されており、D評価で足切りになる受験生が多くいること、ネット上では圧迫面接といった情報が散見されたことなどから不安が大きかったです。
しかし、結果的にはA評価を頂くことができました。

面接直後〜合格発表までの間は面接について考えることが精神的に辛く、質問内容の覚え書きなどは一切しなかったため、忘れてしまっている点があります。
覚えている範囲で書いていきたいと思います。

参考になれば幸いです。

面接室及び面接官の様子

入り口から入ってすぐ横にテーブルがあり、荷物はそこに置くよう事前に指示されていました。
面接官は3人で、私の場合は全て男性でした。また、自分が座る席の右後方にもう1人職員が座っていました。
質問は中央→左側→右側→中央の面接官の順でされました。

面接再現

・志望動機
中央の面接官から志望動機を説明するよう求められました。
面接カードを丸暗記した内容ではなく、同じ内容を自分の言葉で説明するよう心がけました。「〜監督官を志すようになりました」といった内容を言おうとした際、咄嗟に言葉が思いつかず「〜監督官になりたいと思い」といういささか幼稚な表現を用いてしまい、内心焦りました。

・併願状況及び志望順位
併願状況を聞かれた後、監督官の志望順位を尋ねられました。
併願状況は嘘偽りなく全て伝え、監督官が第一志望である旨を言いました。

この際、民間の就活状況も聞かれました。一切行っていないことを伝えると、
「監督官は民間企業と関わる仕事だから民間を見ておいても良かったかもね」
といった内容のことを言われました。個人的には少し皮肉っぽく感じたため、圧迫の要素があったのかもしれません。
民間の就活に関しては、大学3年時にインターンに行ったのみだったため、
「大学3年時は民間のインターンに参加もしたが、そのような経験をする中で公務員への思いが強まった」
といった旨の返答をしました。

・趣味について
左側の面接官から、面接カードに書いてある趣味(映画鑑賞)について触れられました。

①特に好きな映画は何か
②どんな内容の映画なのか
咄嗟に思い浮かばなかったこともあり、特に有名でもなさそうな、個人的に本当に好きな映画のタイトルを挙げたところ、内容についての説明を求められたため軽く説明しました。黒人差別について扱った映画であるため、『思想が強い』などと思われたらという不安がありました。
③感動する映画が好きなのか
上述の内容説明の際に「〜という内容でとても感動した」と伝えたところ、このような質問をされました。
「感動する映画を見て泣くことで気持ちを発散したい」
といった返しをしました。

・説明会について
志望動機に「書籍や説明会を通じて〜」といった内容を書いていたため、そのことについて尋ねられました。

①説明会に参加した印象
②女性監督官について
上記の二点について質問されたと思います(どのような尋ねられ方をされたかは記憶が曖昧です)。女性監督官については、私が女性であることに触れた上でこのような質問をされたと記憶しています。

・予備校主催の説明会と1次試験後に各労働局で行われる業務説明会に参加したこと
・女性監督官からお話を伺えて参考になったこと
・司法警察業務に携わった際の体験談を聞き、司法警察業務に関心を抱いたこと

といったことをお伝えしました。

・最近関心や興味を持った事柄
右側の面接官から、面接カードの記載事項である「最近関心や興味を持った事柄」について尋ねられました。穏やかな雰囲気でこちらの返答を肯定してくださり、個人的にこちらの面接官の方が1番話しやすかったです。

「最近関心や興味を持った事柄」として私は「働き方改革に伴うトラック運転手等の年間時間外労働の上限規制及び2024年問題」を選びました。

志望動機同様、自分の言葉で言うように指示されたと思います。
その際は上限規制の具体的な時間数(960時間)に触れ、関心の高さをアピールしました。

・2024年問題とは具体的に何か
他にもいくつか関連した質問をされたと思うのですが思い出せず。
本当に関心を持っているか(=労基に関連したニュースを選んだだけではないか)を確認するための質問だったのだろうと個人的には思っています。
「輸送力低下に伴う問題」
といったことを簡潔に伝えました。

・監督官の業務について

①やりたい業務はあるか
②その理由
③業務に携わる上でどのような力が必要か
安全衛生業務に携わりたい旨を伝えました。
至極単純な理由ですが、
「安全衛生業務携わる監督官の作業服に憧れたから」
です。特に取り繕わずそのまま伝えました。
「作業服は最近デザインが刷新されて監督官の間でも評判が良い」
といった返答を頂けたので良かったです。
③については、事業場の労働者と話すこともあると思い、「対話力」と答えました。

・対話力を活かした経験
面接カードには対話力を活かした経験としてゼミでの経験を挙げており、面接官もそれを見越しての質問だったと思います。
右側の面接官はこういったこちらの面接カードの内容を汲んだ質問が多かったため、答えやすかったのだと思います。
ですが咄嗟に出てきたのが集団指導塾のアルバイトでの経験だったため、そのことをお伝えしました、申し訳ない。

・高所は平気か
上記の安全衛生業務に関連しての質問だったと思います。

・クレーム対応の経験
①クレームを受けた経験はあるか
②その際どのように対応したか
定番の質問だと思います。
飲食店のアルバイトで接客に従事した際のクレーム対応についてお話ししました。
「相手がかなり憤慨している様子だったので、まずはこちらの謝罪の気持ちをしっかりと伝えた」といった内容で答えました。

・ストレスについて
①どのような時にストレスを感じるか
②ストレスの発散方法
①については先ほどのクレーム経験の話と絡ませて、
②に関しては趣味である映画鑑賞を発散方法として答えました。
その際、
「映画を見ることで普段表に出さない感情を発散する」
といったことをお伝えしました。
オンとオフの切り替えがはっきりしている(=ストレス耐性有)と受け止められたのかもしれないと個人的には考えています。

・長所及び短所
こちらも志望動機と同様、面接カードに記載の自己PRを自分の言葉でもう一度伝えるように言われた気がしますが、記憶が定かでないです。
「責任感の強さ」をアピールしました。短所は「1人で背負い過ぎてしまうこと」です。基本的に短所は長所の裏返しで良いと思います。

・自身の強み
①自身の1番の強み
②監督官としてその強みをどう活かせるか

最後に中央の面接官から上記の2点について聞かれました。
特に思い浮かばなかったので自己PRでもアピールした「強い責任感」をもう一度強調しておきました。
また、監督官は労働者の人生を左右する職であるため、責任感の強さが活かせると考えるといった内容で答えました。

所感

感想としては圧迫面接でなくて良かった、というのが大部分です。
全体的に答えに詰まらず返答できたものの、砕けた物言いになってしまった場面があったこと、結果的に自身の強みが「強い責任感」一辺倒になってしまったことなどが不安要素としてありました。
また、面接官の問いかけに適切に答えられていたか(=会話のキャッチボールができていたか)も面接が終了してから段々と不安になっていました。

面接中は「笑顔(微笑み)」を心がけました。
また、たとえ面接であっても「あくまでコミュニケーション」だという意識を持って臨んでいました。相槌は積極的に行いました。
それと、面接中に口ごもったり答えに詰まったりする際は、「えっと…」や「あの…」とは言わず「そうですね…」と話すようにしていました。私自身会話が得意ではなく、普段はカオナシのような喋り方のため、個人的におすすめの語頭です。

監督官への理解度と志望度の高さをアピールするため、さりげなく業務内容に触れるなどしました。ただし、面接は自身の知識をひけらかす場ではないためくどくなり過ぎないように気をつけました。

対策

・面接カード
民間の就活を終えた友人に添削してもらいながら完成させました。
学内講座にも面接カード対策はありましたが、予約が取りづらく、一回あたり添削or模擬面接のいずれかだったため添削はお願いしませんでした。ですが学内講座で模擬面接を行った後、面接の講評をしてもらうと共に面接カードに不備や改善点がないか伺うことができたため、それで十分だと思います。

・模擬面接
学内講座の模擬面接を通算2回、監督官対策の模擬面接は1回利用しました。
正直、本番の監督官面接よりも模擬面接の方が難しい質問が多かったです。
実際に模擬面接を行うことで気づく点は沢山あるため(思った以上に面接で話せるor話せない など)、なるべく行った方が良いと思います。

ただし、学内講座の模擬面接は本当に予約が取りにくいため早い内から対策を始めた方が良いです。私は6月に初めての模擬面接という遅さだったため、予約の取りづらさも相まって場数を踏むことができませんでした。

SNS上ではハローワークやキャリアセンターで模擬面接をしている方も多く見かけました。ご参考までに。

最後に

長文乱文失礼しました。ここまで読んで頂きありがとうございます。
質問等ありましたらコメントよりお願いします。

余談ですが、こちらが面接にて紹介した映画になります。良ければ是非。