雨垂れが石を穿つなら

雨垂れは、同じ所に落ちる。

同じ所に落ち続けて、

やがて石を削っていく。

そして、見事に穴を開ける。

しかし、今日風に流された雨は、

何かを成し遂げたと言えるだろうか。

石に穴が開くような、

見ただけで分かりやすい成果は出ない。

しかし確かに、大地を潤し、

生命の営みの一部を担う。

それを、その雨自身が知っていればいい。

そんな風に、流されたって生きていければ、

どれだけ良いだろう。

少なくとも俺は、そうありたい。

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