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娘が過去のおかげで救われた話

全ての経験はだれかのためになっている。


娘が仕事で精神的に追い込まれた。

仕事をしていたら手の震えが抑えられなくなった。
目の前で話している人の言うことが全く頭に入らなくなってしまった。

仕事が終わってとっさに一度だけ受診していた精神科に飛び込んだ。
診断書を書きましょうか?と医師に問われ
とにかく、実家へ帰ります!と言って
新幹線に飛び乗り帰ってきた娘。

持っていたのは、財布、スマホ、歯ブラシ。そして、なぜか?オタクグッズのみ。

メイク道具も、コンタクトレンズも、替えの服も持たずに
着の身着のまま、家の玄関に佇んでいた。

数日たち、少し落ち着いた様子。
今までのこと。そして、これからのこと。
少しずつ少しずつ話ができるようになってきた。

今、一番ありがたいと思っているのは
夫が以前にウツになった経験があるということ。

当時は、なった本人も、周りの家族も
どうしていいのか?解決方法が見えず、回復時期もわからず、
思い悩む時期が長く長く本当に苦しかった。

それでも、時の経過と適切な治療、そして休養のおかげで
きちんと回復したことを知っている。

だからこそ、娘も、ちょっと危ないな、と感じて
すぐに精神科の受診をすることができた。

家族にそういう経験がなければ
精神科のハードルは高いはず。

もし精神科を受診できていなかったら、と思うと
ぞっとする。

私の方も全く不安なく、
当然のように受け止めることができた。

誰もがつらい経験ではあったけど
確実に大切な体験として
共有できていたのだ。


全ての経験は必ず誰かのためになっている。
それを実感した出来事だった。

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