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紅雲町珈琲屋こよみ

吉永南央の草さんシリーズをずっと読んでいます。主人公が76歳のおばあちゃんというのが新鮮なのです。
和食器と珈琲豆を扱う『小蔵屋』を営み、紅雲町で起こる事件を解決していくシニアミステリー、というと、パワフルなおばあちゃんを思い浮かべますがそうではありません。
着物を着こなし、普通なら見過ごし通り過ごす所を、草さんはしっかりと観察して想像して、人の気持ちを読んで、じっくりと真実を見つけようとします。
真実が見えても、誰かが傷つくのではないかと慎重にまた考え迷うのです。

毎回、草さんの着物ファッションについての説明書きを読むのも楽しみのひとつで、今回の「黄色い実」の中では、『海松色』のケープを羽織って、という文章が出てきました。
『みるいろ!?』
始めて知った単語で、すぐスマホで、いったいどんな色なんだ?と、調べました。
深い緑色でした。漢字がすごい。海松色。

近所に『小蔵屋』のような店があったら、、
草さんのような店主のいる店があったら、、私も間違いなく常連になるでしょう。

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