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姉とわたし⑤_校門での攻防

幼少期に親の転勤に伴いかなり遠距離の引っ越しをした沖野家。
私はその引っ越し先の地で小学生になりました。

温度、方言、生活スタイルのすべてが違う土地。
そこで私は「なんちゃって登校拒否」にもなります。

というのも、今思えばすべては父の悪ふざけのせいなんですが。

ちなみに父は 
「してほしいことは一切せず、いらん事ばかりする」人でした。
※故人みたいな言い回しですが、性格そのままに今も元気に生きてます。

ある日体調を崩した母(妻)を見て沖野に一言。
「お前が明日学校に行ってる間にお母さん死んでるかもな」
当時沖野は小1。父の言葉を鵜呑みにしてしまいます。
(本当に自分がいない間にお母さんが死んじゃうかも…。)
父はふざけて言ったんでしょうが、ほんと、いらん事言いますよね。

その結果、「学校行きたくない(=なんちゃって不登校)」状態です。
※母が回復してからも何となく不安で、「なんちゃって不登校」は結構長期間続きました。

で、この件になぜ姉が絡んでくるのかと言いますと。

朝沖野は、とりあえず登校はするんです。
当時小5の姉と共に、家は出るんです。
で、校門までたどり着いたところで、
満を持して「家に帰る!」と駄々をこね泣きわめきだす。

もし沖野が家を出る時点で拒絶の姿勢を示していれば、
「沖野 VS 母(with姉)」の体制。
最悪沖野が学校を休むとなっても、姉が1人で登校すればいいだけです。

しかし、
もう校門にたどり着いているとなると、
「沖野 VS 姉」の一騎打ちになるわけです。
妹である沖野の相手(説得)を出来るのは姉ひとり。

校門前で泣きわめく沖野。
それをなだめる姉。
(あと1歩でもう校内なのに…なぜ今さら泣く…)
好奇の目を向けるほかの児童たち。

折れない沖野。
次第にイライラし始める姉。
(…っていうか私も早く教室行きたいのに…こいつのせいで行けない…)
好奇の目を向けるほかの児童たち。

もはや引くに引けず、とりあえず泣く沖野。
とうとうブチ切れる姉。
(なんなんだよ!そんな嫌なら家出る前に泣けよ!)
ブチ切れる姉を横目に妹をなだめる姉の友達。
好奇の目を向けるほかの児童たち。

と、いう地獄絵図。

かわいそう。
お姉ちゃん。

相当目立ってたと思います。
校門でのキレる姉と泣く妹の攻防。

なお、
なぜ私が、家でなく校門でわがまま全開になっていたかの理由は
全く覚えておりません。
というかこの校門の攻防自体を実はそんなに覚えていませんでした。

しかし、ここまでnoteにあげている「沖野が姉から受けたひどい仕打ち(という名の愛情…?)シリーズ②~④」を姉は全く覚えていないんですよ。

姉妹揃って「都合の悪いことは忘れていくタイプ」のようです。

ちなみに、大学入学時の「空前絶後のホームシック祭り」の一番の被害者も姉。
※さすがにそれはちゃんと覚えてる。

その件も、気が向いたら書きます。

***「姉とわたし⑥_モノでつる姉、モノをやる妹」に続く。

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