苦手なもの②_巨像から逃げたくて
最初に訂正しお詫び申し上げますが、今回のこれは「苦手」なんて甘いものではなく、完全なる「恐怖の対象」です。
それは、「大きいもの」。
私は物心ついた頃から大きいものが怖くて怖くて仕方ありません。
これを巨像恐怖症、というらしいです。
※位置づけ的には、高所恐怖症のいとこで、先端恐怖症の先祖で、八つ橋の腹違いの兄弟、だったかな確か。
巨像恐怖症を初めて知る人には必ず「?」な反応をされるので、今までに出会った恐怖の対象たちをさらっとご紹介しますね。
奈良の大仏、名古屋のナナちゃん、武田信玄公銅像、地元の謎の石像、中華料理店の壁に描かれた巨大な龍、平和記念像、こいのぼり、鋸山の大仏、国立科学博物館のクジラのオブジェ、つくばわんわんランドのだっくん、高崎白衣大観音、ねぶた、各地の金剛力士像、マーライオン、西郷隆盛像 等々。
「大きいもの」がまず怖く、
さらに「生命」を感じさせるものはより怖く、
ましてや「見上げる高さ」にあろうもんならお手上げ。
そんな私の恐怖の代表格が、こいのぼりです。
昔通っていた幼稚園では、時期が来ると当たり前のようにこいのぼりを揚げていたんですが、園庭の端から端まで、こう、のれん的な感じでかかってたんですよね。それをくぐらないと教室に入れないという恐怖の登園時間。
もうそれが嫌で嫌で。
怖くて怖くて。
※雨の日は、濡れてピクリとも動かぬ巨大な魚達が、干されためざしのように1列で、私を見下ろしている。
でもその頃は自分が何に恐怖を感じているのかもよくわからず、だから親にも先生にもうまく説明できず。
しかし幼稚園年長のある日、「ねぶた」に対面する機会がありまして。
沖野、大拒絶。大・大・大拒絶。
そのことでようやく、自分の恐怖の対象が「大きいもの」だと気づいたようです。(多分同じタイミングで家族も気づいた。)
巨像恐怖症は普段の生活に大きく支障が出ることはありません。
しかし、初めての場所で緊張したり(曲がり角のその先に大きいものがあったらどうしよう…)、博物館や美術館にひとりで行けなかったり(大抵大きい展示品があるから)する為、ネットで治し方を検索したことがあります。
しかし。
「大きいものに近づかないようにしましょう」
いやいや、当方そういう生活から抜け出すために検索しております。
「田舎に引っ越したら巨大物から離れられますよ」
いやいや、田舎のこいのぼり掲揚率の高さ、なめないでくださいます?
という感じで、一向に克服の方法が見つかりません。
もう、この先ずっと巨像恐怖症と共に生きていくしかないのでしょうか。
……。
まあ、ちょっとネタになるからいいんですけど。
***「苦手なもの③_運動音痴を極めて」に続く。
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