宮古島を訪ねて

 先日、20年ぶりに1泊2日の日程で宮古島を訪ねた。「花笠空港」の愛称でおなじみだった頃は何回も行ったが、今の空港になってからは2回目。滞在中、目に映るものがすべて懐古の念に駆られた。

 訪ねた目的は元下地中学校構内に設置されていた「愛と和平」の碑が昨年3月、カママ嶺公園に移転されたからだ。同様な石像は台湾屏東県牡丹郷の「牡丹社事件紀念公園」にも建立されている。

 碑は、「牡丹社事件」の加害者と被害者の和解の象徴として2007年12月8日にパイワン族側から宮古に寄贈した。上の石像と台座を含め、高さ約160センチ。石像は、パイワン族人と宮古島民がそれぞれの伝統衣装をまとい、肩を組んで連杯で酒を酌み交わしている。

 中学校に設置されていた頃は自由に見学することが出来ず、長い間、市民も含め、多くの人たちは碑の存在さえ知らなかった。昨年、誰でも自由に見学出来るようにと、カママ嶺公園内の「シーサー滑り台」西側に移設した。

 移設に際し、牡丹社事件の概要を正しく伝えていくためにも、碑の移転は必要だと認識したU市議に深謝したい。今後はより多くの人たちに牡丹社事件を学習する上で、この碑を見学してほしいと思う。

 今年は牡丹社事件150周年節目の年。案内役を買ってくれた島出身のAさん、Sさんたんでぃがーたんでぃ。おかげでやっとこの「愛と和平」の碑に会えたの。

 (辺野喜 陳 宝来)

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