山根清風俳人との出会い

 先日、7年ぶりに3泊4日の日程で石垣島を訪ねた。コロナ後、初めての離島旅だったが、石垣出身の同行者がいて、道中思わぬ出会いに恵まれた。
 私は俳句を嗜んで10年余。滞在中、運よく島の情報誌で紹介している百歳俳人・山根清風女史と会うことが出来た。まさに俳縁というものだ。
 山根俳人はこの年数え百歳であり、2月に第5冊目になる句集「笑百寿(しょうももじゅ)」を上梓した。俳歴30年余を持つベテラン俳人で、阿吽俳句会に所属。お互い結社は違うが、俳句に対する愛好は一緒だ。戦前は台湾に疎開し、台北で暮らしたこともあるという。これもまた奇縁だ。
 書道家でもあるので、別れ際には百歳自筆の「健康は自分が自分に贈る最大の贈り物である」と書いた手拭ももらった。初対面ではあったが、凛とした美しさに心が惹かれ、私もこのように年を重ねていきたいと思った。

(辺野喜 陳 宝来)


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