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支援事例「ヤギ料理を全国に広めたい」

令和 5 年 12 月 18 日 沖縄タイムス経済面掲載

催しで若いファン獲得

 ■ 企業名 やぎとそば太陽
 ■ 業 種 飲食業/製造業
 ■ 所在地 うるま市石川
 ■ 資本金 個人事業のためなし
 ■ 創 業 2017年
 ■ 従業員 非公開

【相談内容】
 伝統的に沖縄の慶事にはヤギ料理は欠かせない食文化がある。しかし、時代とともに食べる人も生産者も減少してきた。ヤギ好きのわれわれはこの現状をどうにか打開し、ヤギ料理を全国に広めたい。何かいいアイデアはないか。

【回答】
 相談者はうるま市でヤギ料理店を経営する「やぎとそば太陽」の仲西洋陽さん(43)。無類のヤギ好きで、自社でヤギを50頭以上飼育し、さまざまなヤギ商品の開発にも取り組んでいる。ヤギ料理人気の衰退を伝統的沖縄食文化の衰退ととらえ、長年危惧してきた筆者としては、この相談は見逃せない。「まずは県内での人気回復を図るのが早道」と提案した。
 ヤギは少数飼育をしている高齢の畜産農家が多く、イベント等の機会もほとんどなく、大々的なPRを行うことが難しい。仲西さんは若く行動力もあり、アイデア豊富なので「まずはイベントを企画しては?」と提案した。
 すると即座に企画を立て実行に移した。JAおきなわ山羊生産振興協議会や生産農園、精肉販売事業者、ヤギ料理店等などを紹介し、名護市内のヤギ料理専門店に関係者が一堂に集まりヤギ談義を重ね、イベント開催を実現した。
 5月のゴールデンウイークにうるま市で開催された「ヤギフェスティバル」は、さまざまな「ヤギ料理の屋台」「ミニヤギふれあい広場」「ヤギ飯グランプリ」「ヤギの鳴き声コンテスト」「ヤギ1頭が当たる大抽選会」「ヤギオーラセー(闘山羊)」などの多彩なイベントで、幅広い年代が楽しめるイベントとなった。人が集まらないのではとの心配もあったが、ふたを開けると、それは杞憂に終わった。人気ラジオ番組を活用した宣伝などにより、開催2日間で9千人以上の入場があった。
 沖縄の食文化として欠かせないヤギ肉は、高たんぱくで低脂肪、鉄分も豊富で非常にヘルシーな食材である。今回のイベントが契機となり、多くの若いヤギファンが生まれた。生産者から販売事業者などの関係者の連携も生まれ、ヤギ料理の食文化を全国へ広げるきっかけになったことは確かである。
 問い合わせはやぎとそば太陽石川本店、電話098(965)3133。
(県よろず支援拠点・名護サテライトコーディネーター渡具知豊)

 ※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12404746.html


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