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支援事例「コロナ影響 売り上げ激減」

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令和 2 年 7 月 5 日(日曜日)沖縄タイムス 経済面掲載

SNS で情報発信 提案

 ◆ 企業名 A社
 ◆ 業 種 海ぶどう養殖
 ◆ 所在地 宮古島市
 ◆ 資本金 非公開
 ◆ 創 業 非公開
 ◆ 従業員 非公開

【相談】
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で団体旅行のキャンセルが続き、観光土産品としての売り上げが減った。加えて県外での物産展の中止が相次ぎ売り上げは激減している。今後の資金繰りへの影響が大きく、どのような対応が必要か相談したい。

【回答】
 A社は家族経営で「大粒」を意識した海ぶどうの養殖を手がけてきた。2015年によろず支援拠点のアドバイスを受け、通信販売を拡大。物産展での売り上げも伸ばして県外の取引先も多く獲得してきた。19年度は島内の入域観光客増加も後押しし、売り上げも過去最高だった。関東に住んでいた身内も宮古島に帰郷させ、家族総出で海ぶどうの養殖に取り組み、事業を拡大してきたところに、新型コロナウイルス感染症の影響で経営に大きな打撃を受けた。経営危機を乗り越えるとともに、新型コロナの第2波、第3波の影響も想定して事業を継続・発展させていくためにはどうすればよいかとアドバイスを求めてきた。
 提案したのは、直面する資金繰り対策と、今後の集客を意識したルーティンワークに移行するための取り組みである。資金繰りについては、決算月が5月であったため決算書を早急に作成してもらい、政府の「持続化給付金」の申請をサポートした。併せて、全都道府県を対象に指定した「セーフティネット保証4号」と日本政策金融公庫などが行う新型コロナウイルス感染症特別貸し付けとなる「無利子・無担保融資」の制度を説明し、手続きした。
 売り上げを回復させるためには、これまで注文を受けて収穫、発送という決まった手順で行ってきた定常作業の見直しが必要である。集客を意識した経営者の意識改革が必要で、新型コロナウイルスなどの外部要因によるリスクを再認識して、自ら積極的な情報発信を行うことを提案。幸いにも帰郷した20代の身内がインスタグラムなどSNSに慣れていることから、情報発信を毎日するようルーティンワークに取り入れた。また、自社の通販サイト構築を無料で利用できるサービスを利用し直販も強化していく。
 攻めの経営を意識した取り組みで、コロナウイルスの第2波にも負けないように事業を継続・発展させていくA社にこれからも寄り添ってサポートしていきたい。
(県よろず支援拠点コーディネーター・砂川淳一

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点、電話098(851)8460。または地元の商工会にお問い合わせください。

詳細はコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e11602843.html


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