支援事例「ウェブを活用した竪琴の売上拡大」
令和 2 年 10 月 18 日 沖縄タイムス 経済 9 面掲載
周知を強化し魅力発信
◆ 企業名 木の工房「杢陽」
◆ 業 種 木工房
◆ 所在地 うるま市
◆ 資本金 個人事業
◆ 創 業 2002年
◆ 従業員 2人
【相談】
沖縄の木を使った楽器「竪琴(たてごと)」の制作・販売をしているが、コロナウイルス感染拡大の影響で販売が厳しい。ホームページ(HP)やSNSで周知・販売に結びつける方法や改善点について相談したい。
【回答】
相談者の高良夫妻は2002年に木の工房「杢陽(もくよう)」を創業。ご主人の高良輝幸氏は、日本を代表する岐阜県のギター工房「K.ヤイリ」で木工技術を学び、現在は文化財復元業務と沖縄の木を使った楽器「竪琴」を制作販売している。
これまで担ってきた文化財復元の需要も減り、毎年売り上げ減少が続いていた。今年に入りコロナの影響でさらに厳しい状況になり、国内では3カ所でしか作れない竪琴にこだわった楽器制作と販売を柱にビジネスを組み立てていきたいと相談へ訪れた。
まずHPやSNSのタイトルについて「てるる詩の木工房」から「国産竪琴・ライアー制作 てるる詩の木工房」への変更を提案した。「竪琴」というキーワードがネット検索で1ページ目中段に登録されることが目的だ。実行した結果、以前よりも多くのターゲットからのアクセスがあった。また、ネットショップを開設した直後には高額の商品が売れ、夫妻も驚いた。
ユーザーに音色や楽曲を聞かせる事が何よりも伝わる方法である事もアドバイス。自社のYOUTUBEチャンネルに工房にある全ての楽器を演奏している動画をアップロードしてHPに掲載し、フェイスブックでも拡散した。その後、配信した演奏動画の竪琴が次々と売れているそうだ。楽器の音色も重要だが、合わせて動画の中の演奏者でもあるご夫婦の優しい人柄も伝える事ができた結果である。
現在高良氏の原点であるギター作りの技術を生かし、沖縄の木のウクレレを試作中。9月に内定したEコマース販路拡大補助金を活用したウェブ広告での周知・販売に取り組む予定だ。問い合わせは、木の工房「杢陽」電話098(974)1780。(県よろず支援拠点コーディネーター・仲宗根功)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点、電話098(851)8460。または地元の商工会にお問い合わせください。
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