No.1310 笑在愛?
昨日は、2年ぶりに寝台の上の人となりました。
その前に、幾つもの質問事項や同意事項があり、クリアしなければ検査に至りません。一つ驚いた項目に、
「身体に刺青などしていませんか?」
という問診があったことです。
今日、タツーは珍しくなくなり、スポーツマン以外にも見受けられるようになりました。不思議に思われたのでその理由を尋ねると、
「身体の全身及び一部に入れ墨(刺青・タツー)などをしている場合には、色素成分に金属が含まれている場合があり、その金属成分が検査機器の強磁場の影響でまれに発熱または、変色をおこす場合があるから。」
だということを説明されました。
私は、該当していなかったので無事に検査を受けられましたが、場合によっては医療検査を受けられないこともあるということを知り、慎重を要する行為であることを認識しました。
さて、私の場合は、骨盤部周辺の病気の有無や性質・範囲をより正確に判断するために造影剤を用いた検査となりました。稀にではあるけれども軽微から大事に至る副作用があることを事前に説明され、同意書にサインを求められ、いささかの不安と緊張を抱きました。
検査は30分で終わりましたが、地下鉄工事の現場に立ち会ったような奇怪な電気音や信号音、何かを掘削するような音や、電車が近づいたことを知らせる警笛音等々が無数に入り混じり、片方の耳が聞こえにくくて良かったと思うほどの大音量です。
あの脳の検査の騒音の中で、
「いつん間にか寝ちょったわぇ!」
と笑った母の強心臓と言うか、能天気と言うか、武勇伝に
「ハハ(母)、のんきだね!」
の言葉を思い浮かべたのは15年も前のことです。
その息子には似合わぬ「蚤の子どもの心臓」を持つ私は、律儀に最後まで奇っ怪音に付き合い、とても長い30分を微動だにせず横になって聴いておりました。
途中で造影剤の冷たい液が血管に流れ込むのがわかりました。体調に変化が現れはしないかと、一瞬、緊張が走りましたが、あちこち鈍感に磨きがかかっているからか、最後まで気分が悪くなることも無く、検査を終えました。
1週間後の検査結果待ちですが、「MRI」だけに「笑在愛」(エム・アール・アイ)な診断がもたらされますようにと、祈るような気持ちで帰宅しました。
※画像は、クリエイター・いろどりLifeさんの、タイトル「ひまわり写真集2」の1葉をかたじけなくしました。希望を持てる花ですね。お礼申し上げます。