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正真正銘のイケメンは遠くからでもわかる。

せっかくだから思い出として書いてみたい。
皆さんは、頭をぶん殴られるほどのとてつもないイケメンに出会ったことがあるだろうか。
私は昨年、ある絶世のイケメンを生で見た。
その名をディーン・フジオカという。
非常に柔和で美しいイケメンであった。

私とディーン・フジオカさんがどう出会ったか軽く振り返っておく。
彼の存在を先に知っていたのは母だった。
初めて写真を見た時、彼の顔に度肝を抜かれた。いつどの角度から見てもイケメン。
私の顔面偏差値計測器の針は振り切り、彼の美男度は数値で表すことなどもはや不可能。
なにか、神々しい仏像を見た時のような心境にもなった。

私は、度を超えたイケメンや美女を見ると理解できず。
「彼らは人々の目の保養のために生み出された、超高性能アンドロイドである」という持論に落ち着いている。
ちなみに、吉沢亮と橋本環奈もその中に入っている。


昨年『星降る夜に』という手話を取り入れたドラマがあり、手話に興味があった私はあまり見てこなかった恋愛ドラマを毎週欠かさず見ていた。
そこで改めてそのかっこよさに、次第に本当にこの世に存在するか確かめたいと探究心が湧いた。


その矢先、武道館でライブを行うというニュースが舞い込んできた。
 チケット代は少々痛い出費ではあったが、数少ないチャンス。
抽選を乗り越え、無事参加する権利を得た。
気分は『藤岡弘、探検隊』である。
奇しくも、私は2人の藤岡と出会ってしまった。

『おきくさん。探検隊』特別編


来たる9月23日。
公共交通機関を乗り継ぎ、 私は上記のようなタイトルを思い浮かべながら、日本武道館に辿り着いた。
グッズは買わないつもりだった。彼にこの先も会うか、予想出来なかったからだ。

しかし、実際に物販を見てしまうとその決意は揺らぐ。
結局、2600円のしし座モチーフのペンライトだけ購入した。
今回ディーン・フジオカさんは初めて、この武道館の舞台に立つのだ。
数々のアーティストが懸命に活動を行い、この聖地を目指している。
2600円、そんな晴れ舞台の御祝儀にするには端金。
1本でも多くのペンライトの光を見せられる一員になることを考えれば、安いものだと心変わりした。

ふと、目をやると当日券が売られていた。
これには少し驚いた。こんな最強で究極の非の打ち所がないイケメンを見られるのに。もっとチケット争奪戦になってもおかしくないと思っていたのだ。
もしかしたら当日券用に分けられた物だったのかもしれない。
定かでは無いが、今日はディーン・フジオカさんのために空席など私の勢いで潰してご覧に入れましょう!と、なおさら盛り上がる決意を固めた。


ライブの他のお楽しみと言えば、有名人などから送られるフラワースタンドである。
最も印象に残ったのは、萬田久子さんからの真っ赤なバラを敷き詰めたフラスタだ。
その大人の魅力と漂うムーディーさに思わず、私は目を惹かれそしてむせ返った。
「私が萬田久子よ!」と声が聞こえるような気がした。

萬田久子さんのフラスタ


ピン芸人の永野さんからもフラスタが送られていた。これには私史上満点の二度見した。
ディーン・フジオカと永野、人はどこでどんな繋がりを持つかわからないものである。 
(この記事のために、改めて写真を見たら「野」のつくり部分が永野さんのシルエットになっている!
なんと芸の細かい・・・)

永野さんからのフラスタ


そうこうしているうちに入場時間。
曇天から小雨がぱらつき始めたが、雨具を出す前に屋内に入ることが出来た。
私の席は、2階西側の端も端。中央ステージをほぼ真横から見る形になった。
一般の抽選ではそんなものだろう、私のような物見遊山のニワカにはちょうど良い。

自分のことより納得できなかったのは、私の右隣の席に座った女性である。
彼女はなんと、4本も過去のライブで販売された公式ペンライトをバッグから取り出したのだ。
なぜこのような熱狂的なファンがこんな僻地にいるのか。
彼女のような人こそ、中央のディーン・フジオカさんがよく見える席に座るべきだと言うのに。
座席の振り分けをした大人たちと抽選の神に、心の中で文句を言っておいた。


ライブは最初から盛り上がりを見せていた。
目線の先にいた、60代半ばほどの女性達が立ち上がり。
これぞ人生謳歌!と言わんばかりにエンジョイしていた姿が印象的だった。

1つ問題が発生した。客と一緒に歌うお決まりの演出らしい曲を私は知らなかったのである。
あれほど時間があったのに「なんとかなるか」と年に数回の無鉄砲さをいかんなく発揮して、興味があってMVで見た曲以外は未履修で来てしまったのだ。やってしまったと後悔した。
だが、ディーン・フジオカさんはやはり菩薩だった。
曲の前に、歌の練習時間を設けてくれたのである。
私のような愚か者にも救いの手を差し伸べてくれるその優しさに、武道館の片隅で思わず手を合わせた。


ライブの終盤には、ディーン・フジオカさんの3人のお子様が舞台に登場した。
私はこの時、昨年話題のアニメ『推しの子』をまだちゃんと知らなかった。
作品よりも先に、現実の世界で推しの子を見ることになった。事実は漫画やアニメより奇なり。
父に寄り添われ、練習してきた曲を歌う。
幼いながらに美男美女の片鱗を見せている3人は愛らしかった。

推しの本当の子供を見るというのは、私にとってはカルチャーショックであった。
既婚であると公表していても、芸能人とは多かれ少なかれ色恋で自らを売る。
それゆえ、私生活を見せたがる人は多くない。
子供たちに盛大な拍手を送るファンの皆様の寛大さと、ディーン・フジオカさんの新しい価値観に感心した。


こうして、私とディーン・フジオカさんとの初対面は幕を閉じた。
ディーン・フジオカさんは本当にこの世に存在する人間のイケメンだった。歌も上手かった。
あそこまで顔が整っていると、2階の端からでも顔面の凹凸がはっきりと肉眼で分かるものなのかと、その端正な顔立ちを今でも思い出せる。
加えて身長も高く、私のいた席からの距離では考えられないくらい大きく見えた。


全てノリだけでライブの参加を決めたが、面白い経験ができた1日だった。 
ディーン・フジオカさんの芸能活動が、更に満天の星空のように輝き広がり続けることを遠くから祈っている。


最後に私が惚れたMV『Let it snow!』と『Echo』を紹介してこの記事を終わりたい。



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