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Vol.33 おかずプロ野球はなぜ開発中止となったのか?


おかずプロ野球は2021年2月5日のこのツイートから始まりました。
https://twitter.com/okazugames/status/1357594153887035392

そしてアンケートを取りながら7月頃から本格的に開発が始まりました。

その後も何度かアンケートを取りながら約一年後には進捗率48%と約半分まで進みます。

進捗スピードは鈍化するもさらに一年後には約8割まで進みます。

そして2023年10月27日の88%の報告を最後に停滞します。

ここで多くの方が思うのは
「そこまで出来てるならもう少し頑張って完成させればいいのに」
ということだと思います。

しかしながら、それができないのにはいくつかの理由があります。
一般的には以下の4種類になるかと思います。

①予算がない
もしこのタイトルが完全に1人の個人制作で進められているものであれば気にせず完成までいくことは可能だと思います。
しかし、ほぼ全てのゲームタイトルはチーム単位で進められています。
最近のスマホゲームでも数十名単位は当たり前で、家庭用機ビッグタイトルとなると数百名単位になるでしょうか。
もちろんこのおかずプロ野球についてもチームが組まれています。
個人開発ではない以上、こういったプロジェクトには必ず予算が組まれることになります。
ゲーム制作においてはそのほとんどが人件費として投入されるため、開発が想定より長期化するとその分の人件費により予算が足りなくなっていきます。
予算が足りない場合に行なうこととしてわかりやすいのはまずは開発の中止です。
ですが、多くの場合は予算追加の調整をし完了時期の延期をします。
ただし、二度三度と延期が通用するかはゲームの完成度や各社方針によって異なります。

②人員がいない
おかずプロ野球は片手で数えるほどの少数精鋭メンバーで開発を進めていました。
少数精鋭のデメリットとして、例えばメンバーに何かあったときの替えが利きません。
予算面ともリンクしますが、予算が豊富なビッグプロジェクトであれば、よほどの中心人物でもなければ直ちに優秀なメンバーに交代することも容易です。
ゲーム制作は特にセンスが問われる仕事なので、中心人物が欠けただけでとん挫するということは十分にありえます。

③面白くない
面白くない=クオリティが低いということです。
つまり世に出すだけの価値がないという意味になります。
ゲーム業界では、企画段階では面白かったはずなのにいざ形にしてみたらどうにも…、ということがよくあります。

④権利関係がクリアできなかった
各種著作権、監修、会社間の契約周りでうまいこと調整できなかった場合です。
この辺の詳しい話は省略します。

以上の4種類がゲーム業界の一般的な開発中止あるあるかと思います。
機密情報にもあたる可能性があるため具体的な話は避けますが、
おかずプロ野球においてもこれら4種類のうちのどれか、または複数に該当しているため開発中止を余儀なくされたと思ってください。

今回は残念な結果となってしまいましたが、Xでも発信した通り野球ゲーム開発の情熱が消えたわけではありません。
いつかリベンジできる機会を目指して頑張っていきたいと思います。

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