読書ノート「感性思考」

皆さん、こんにちは!ういんぐです。

今回は読書ノートとして「感性思考」の内容をアウトプットしていきたいと思います。

1.感性思考とは

感性思考とは、人の心の通っていない乾いた「ロジック」に対して、心の通った「感性」を大切にする思考の一つです。

VUCAの時代と呼ばれる変化の激しい現代、問題そのものの定義や発見が難しくなっています。解くべき課題や問題が日々更新され、ある時の「正解」が数ヶ月単位で「正解」でなくなってしまう世の中です。

過去のデータを積み上げてロジカルに考える論理思考では解決できない問題が沢山出てくる中、目の前にいる人間の感性にアプローチして、インサイト(発見・気付き)を得ることがますます重要になっています。

そのような時代の潮流の中で、論理的思考を代表とする「左脳的思考」をもつMBA(経営学修士)人材よりも、デザインスクールが提供するMFA(美術学修士)人材の方がビジネス上の価値が高まっています。

2.VUCAの時代に必要なのは、「実行主導型」のプロセス

変化も早く、不確実性も高いVUCAの時代に必要なのは、精密な分析に基づく「計画→実行」モデルではなく、「実験→修正」という実行手動型のプロセスです。

テーブルの上でひたすらアイデアを巡らせるTable-Inの考え方ではなく、サービスやプロダクトを市場にいち早く投入し試行と検証を繰り返していくMarket-Inの考え方が求められています。

仮説ベースでサービスやプロダクトをローンチし、その後は顧客からのフィードバックを基に改善を行う市場投入の方法が一般化している。

3.人間とは「バイアス」にまみれた生き物

ビジネスの現場では、人間のことをロジカルに意思決定をし、合理的な経済人である「エコノ」として扱う傾向があります。しかし、デザインスクールでは、人間はバイアスにまみれた非合理な存在である「ヒューマン」として扱うところに違いがあります。

例えば、Apple製品を好きな人が、ポイントがつくから家電量販店で買うという「エコノ」の行動をせず、必ずAppleストアで買うという「ヒューマン」の行動を想像すると分かりやすいのではないでしょうか。

今までのビジネスでは「エコノ」を満足させるのが顧客のニーズにつながると考えられてきました。それを「ヒューマン」を満足させる方向にシフトさせることで、合理的欲求のみならず、感情的価値にも響くようなサービスやプロダクトを創ることが重要です。

4.デザイン思考だけでは足りない

このような話は「デザイン思考」の中でよく語られることですが、デザイン思考だけではビジネスの世界ではうまく機能しない場合が少なからずあります。

その原因が「ビジネス視点」の欠如です。優れた商品やサービスをつくるだけでなく、その製品を顧客はどのように利用すればいいのか自社でどのように利益を得るのかといった点があって初めてビジネスモデルが総体として成立します。

また、デザイン思考では、ターゲットやユーザーや潜在顧客に1対1で1時間ほど話を聞くデプスインタビューが大事だと言われていますが、人は無意識に選択し、決断する生き物なので、自分の行動の全てを言語化できるわけではありません。

つまり、人の無意識を「解読」しないと、人に選ばれる製品を生み出せないと言えます。

5.今後求められるスキル

これから先はどの業界でも、その業界の専門知識ではやっていけなくなります。いかに、その業界ではなかったアイデアを生み出し、新たなものを築けるか。いわば「常識を突破する力」が求められています。

感性思考は、何より自分を自由にする思考法であり、常識の賞味期限がどんどん短くなってきている中、個人のスキルや人間力を高める為の有益な考え方になります。是非、実践してみてください。

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